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中京学院大中京4番「お守り」は母の手紙 逆転ならず涙

2019年8月21日11時45分

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 七回の逆転劇は、起きなかった――。20日、春夏通じて初の準決勝に臨んだ中京学院大中京は、優勝候補の一角、星稜(石川)に0―9で敗れた。終盤に幾度も逆転し「ミラクル」と呼ばれた打線は、大会屈指の好投手を前に、得点圏まで走者を進められなかった。県勢では10年ぶりの4強という結果を残し、中京学院大中京の夏は幕を閉じた。

 ■母の手紙が支え、重責果たす 藤田健斗主将

 「七回」が巡ってきた。2死から打席に立ったのは4番打者、藤田健斗主将(3年)。初球を詰まりながらも右前に運んだ。いつもの逆転劇が始まる――。期待が高まったが、何度も大逆転を実現してきた打線はつながらなかった。

 すべてを出し切った。相手は大会屈指の右腕と評される星稜の奥川恭伸(やすのぶ)君(3年)。「失投は1、2球あるかないか。レベルの高い投手だった」。全国の壁の高さを痛感した。

 あっという間の3年間だった。滋賀県の親元を離れての寮生活。「実家だと甘えてしまう」とあえて苦しい環境を選んだ。「野球ができるのは長くて40歳まで。それなら、同じ24時間で、より長く野球をしたいと思った」

 1年の春から背番号をもらい、秋からは4番を任された。重責につぶされそうになった時は「お守り」を見た。1年の春、母・春代さん(51)からもらった手紙だ。3枚つづりの手紙は学校の授業で教員から渡された。離れて暮らす母からの温かい言葉に自然と涙があふれた。

 「慣れない寮生活大変だと思う」「でも健斗なら大丈夫」。試合前や調子の出ない時に何度も読み返した。大切にしてきた手紙は、すっかりボロボロだ。

 甲子園では、手紙の代わりに春代さんからのメッセージカードを財布に入れて持ち歩いた。母の言葉に励まされ、いつも「七回」に始まった逆転劇にはすべて絡んでチームに貢献した。

 「甲子園では自分たちの力以上を出し切った。悔いは無い」。試合後、目を赤くしながら胸を張った。

 最高の舞台で最高の仲間と野球ができた。かけがえのない経験。これからは気持ちも新たにプロを目指す。でも、まずは、いつも遠くから応援してくれた母に「ありがとう」と言いたい。(松山紫乃)

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