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攻め続けた作新学院 「最強」大阪桐蔭に負けた記憶胸に

2019年8月18日17時56分

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 作新学院(栃木)は18日、準々決勝で中京学院大中京(岐阜)に6―3で敗れた。昨夏、春夏連覇を果たした大阪桐蔭に負けた記憶を胸に甲子園に乗りこんだ選手たち。終盤の追い上げを止められなかったが、攻撃だけでなく守備でも「攻めの姿勢」を崩さず、ひときわ強い印象を残した。

 1年前の8月6日、甲子園。作新学院の初戦の相手は根尾昂選手(現中日)、柿木蓮選手(現日ハム)らを擁する「最強軍団」の大阪桐蔭。1点を争う接戦に持ち込んでいた。

 0―1とリードされた八回裏。林勇成投手(現3年)は2死二塁で、藤原恭大選手(現ロッテ)に甘く入ったカーブをとらえられた。二塁を守る松尾翼選手(現3年)がとっさに飛びついたが、打球は右翼を守る横山陽樹選手(現2年)の前へ。横山選手は「本塁で刺してやる」とチャージをかけたが、勢い余って後逸。二走に加え、打った藤原選手までもが本塁に生還し、痛恨の追加点を許した。

 九回に追い上げたが及ばず、1―3での敗戦。林投手は「勝てた試合だった。あれから変化球は絶対に甘く投げないようにした」。松尾選手は「相手が怖かった。受け身になってしまっていた」と振り返る。

 甲子園を終えて立ち上がった新チームは秋、春と結果が出なかった。2011年から続けている夏の栃木大会連覇に黄信号がともった。5月初め、3年生は練習への参加を小針崇宏監督から禁止された。グラウンド周辺には私物が散らかり、汚れていた。

 「俺たち、人任せなことが多すぎる」。石井巧主将(3年)はそう言った。「どうせ勝てるだろうというおごりがあった。どんな時でも挑戦者でいるという姿勢を忘れていた」。毎日片付けを続け、3週間後、練習に復帰することを許された。「栃木大会を9連覇できるのは自分たちだけ。闘争心を持ち、勝ち続けよう」。そう誓った。

 小針監督は、「野球は守備側がボールを持っている。守備にも攻める権利があるんだ」と常に選手らに言い聞かせた。16年に全国制覇を達成したエース今井達也(現西武)も、この言葉を胸に成長したという。「ノーアウト満塁!」「ワンアウト三塁!」。シチュエーションを設定し、集中した練習を重ねてきた。

 この夏は、大阪桐蔭戦を経験した林投手、横山選手、松尾選手、石井主将、福田真夢選手(3年)らがスタメンに名を連ねた。

 栃木大会は圧倒的な打力で9連覇を達成。甲子園での筑陽学園(福岡)との初戦では、延長戦で福田選手が果敢に二盗、三盗を決め勝ち越しに成功した。岡山学芸館(岡山)との3回戦では松尾選手と石井主将が守る二遊間が堅守を発揮。松尾選手は160センチの小柄な体を泥だらけにして打球に飛びつき、いくつものゴロをさばいた。18点の大量得点にもおごらず、「攻めの守備」で甲子園を沸かせた。

 この日の試合でも石井主将が一回に3点本塁打を放ち、鮮やかな先制攻撃を見せた。七回、1点差に追い上げられてからの1死満塁では、二遊間が落ち着いて併殺に仕留め、流れをいったんは食い止めた。しかし八回、逆転の満塁本塁打を浴びて力尽きた。

 松尾選手は試合後、「昨年の甲子園で日本一になった大阪桐蔭を相手に悔しい思いをした。石井と日本一の二遊間を目指そうと、ノックを受けてきた」と振り返った。敗れはしたが、無失策の堅守を見せた。「練習してきたことは出せたし、やりきった。ただ、日本一になりたかった」。涙が止まらなかった。(平賀拓史)

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