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同じベッドで寝落ちした先輩、本塁で両手広げ待っていた

2019年8月19日13時06分

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 初の4強入りを決めた――。18日の準々決勝で中京学院大中京が2016年の全国覇者、作新学院(栃木)を6―3で破った。初回に3点を先制されながら、終盤に持ち味の粘り強さを発揮した。岐阜県勢が準決勝まで進むのは、09年の県岐阜商以来10年ぶり。次は大会第13日の第2試合(20日午前11時半開始予定)で決勝進出をかけ、星稜(石川)と対戦する。

 ■「3年生との最後」はまだ 満塁本塁打の元謙太選手

 「3年生との時間をまだ終わらせたくない」。1点を追う八回裏。無死満塁のチャンスに、元謙太(げんけんだい)君(2年)は強い気持ちで打席に入った。「笑顔で行ってこい。お前に任せた」。そう言って送り出してくれた3年生との最後の試合にするわけにはいかなかった。

 「変化球は捨てて、まっすぐに絞っていけ」。橋本哲也監督の指示通り、直球を待った。気づくと、一塁上で、四球で出塁した不後祐将君(3年)が胸をたたく姿が見えた。「気持ちで打て」。そう受け取った。

 内角高めの直球を振り切った。少し詰まった感触があったが、打球は左翼スタンドに吸い込まれた。逆転満塁本塁打。何度も拳を握り、喜びをかみしめた。本塁では不後君が両手を広げて待っていた。

 一番慕っている先輩だ。入寮時から同室。同じ投手で負けず嫌い、試合に熱くなる点など似ているところが多く、気が合った。共に1年生からベンチ入り。なかなか自信が持てなかった時、「能力があって背番号をもらってるんや。弱気になるな」と励ましてくれた。野球の話だけでなく恋愛の話をすることもある。話に夢中になりすぎて同じベッドで眠ってしまったこともあった。

 前夜、いつも通り一緒に大浴場に行った。前の試合で5打数無安打と振るわなかった自分に不後君は「明日は絶対打てるから」と言ってくれた。信頼してくれる先輩の言葉が自信になった。

 「不後さんがずっと先発で流れを作ってくれていたので、なんとか自分が助けたかった」。言葉通り、この日は打撃だけでなく、投球でも引き継いだマウンドを無失点で守った。

 4強入りはうれしい。でも、それ以上にうれしいのは3年生と野球ができること。少しでも長く一緒に夏を過ごすため、次も負けるわけにはいかない。(松山紫乃)

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