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球速より、勝てる投手に 星稜・奥川「総合力」で圧倒

2019年8月17日17時54分

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 (17日、高校野球 星稜4-1智弁和歌山)

 圧倒的な9球だった。

 今大会初めてタイブレークに入った十三回。星稜の奥川の普段と違う様子に、林監督は気付いていた。「声が聞こえていない。いわゆる『ゾーン』に入っている」

 無死一、二塁、先攻の智弁和歌山は送りバントを選んだ。球威のある低めの直球が二度の失敗を誘う。3球目も148キロの直球。バントは奥川の正面に勢いよく転がった。三塁で悠々と封殺。智弁の中谷監督は「バントも(うまく)させてくれない魂が入った1球だった」。続く2人は3球三振。最後は152キロの直球で空振りに切った。奥川がほえ、甲子園がわく。ボールは1球もなかった。

 昨夏の甲子園2回戦。済美(愛媛)とのタイブレークに逆転サヨナラ満塁本塁打で敗れた。先発した奥川は足がつり、4回で無念の降板。あれから1年。この日は先発して九回までに17奪三振。十一回に足がつったが、球速も集中力も衰えなかった。

 十四回は直球6球で押し切る。最後の球は150キロを記録。「全てを出し切らないと勝てない」と認める強敵を圧倒。中飛に倒れた3番西川は言った。「奥川君の心の強さに負けた」

 その裏、サヨナラを告げる白球が左中間席に伸びていく。一塁走者だった奥川は、走りながら右手を突き上げた。14イニングで165球、散発の被安打3、23奪三振、自責点0。「持ってるものを全て出せた」と奥川は涼しげに言う。「甲子園という舞台で、まだやりたいことがたくさんある」とも。この右腕の引き出しは、底が知れない。(小俣勇貴)

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