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元ロッテ・里崎智也さん、初の甲子園観戦 勝つ秘訣とは

2019年8月14日19時01分

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 ■元ロッテ捕手・里崎智也さん

 実は甲子園で高校野球を見るのは初めてです。僕が鳴門工(現・鳴門渦潮)3年の夏は徳島大会3回戦で負けました。相手は今日の第1試合に出る鳴門でした。

 僕らの代は弱くて、甲子園に行けるようなチームではなかった。ただ、15歳の僕は高橋広先生と野球がしたいと思った。卒業後に「試合に出られる大学がいい」と帝京大を勧めてくれたのも高橋先生。人生で最高の判断でした。

 バックネット裏の記者席からの景色。捕手でしたから、いつもこの視野で考えます。どこを見ているかといえば、全体。パッと見て、どこかに違和感がないか探すんです。

 一回裏、鳴門の1番塩唐松(しおからまつ)君は右打者で、仙台育英の二塁手の中里君は深く、右寄りに守っている。ここから、いくつか仮説が立てられますよね。守備力に自信があるのか。あるいは打者が引っ張れないと思っているのか。ライトフライに倒れましたね。

 こうした仮説を立てた上で、出た結果に対して「考え方が間違っていたのか」「駆け引きに負けたのか」などを考えてみる。結果論で語るより、そうした見方をしたほうが野球の知識が深まりますよ。僕も高校時代は何も考えていなかったけど。プロに入ってからは、仮説をどれだけ立てて準備できるかが勝負で、あとは思い切ってやるだけやと思っていました。

 四回裏、鳴門は3点を返してなお1死一、三塁。僕ならスクイズですね。でも、8番原田君への信頼度がどうか。徳島大会では5試合で2安打だけか。あっ、打った。右中間に2点タイムリー二塁打。ここは押せ押せでいったか。

 現役時代は日本シリーズなどの「短期決戦に強い」と言われました。よく「勝ちたい思いが強い方が勝つ」と言うじゃないですか。僕の考え方は違う。「勝ちたい」なんて改めて思うことはないんです。そう思うと力むんですよ。フォームが崩れるのは焦っている時ですから。勝つ人って「勝つためには何をしないといけないか」を考えて、集中している。自分にできることを普通にする。それが秘訣(ひけつ)といえば秘訣です。

 鳴門は負けましたけど、満員のアルプス席で地域が一体になるような雰囲気は良かったですね。あれだけの人たちをここまで連れて来られた。それを誇りに思ってほしい。僕はずっと、甲子園に出た選手をうらやましいと思ったことってなかったんです。でも、あれだけ応援されているのを見て、やっぱり出たかったなと初めて思いました。(構成・伊藤雅哉)

     ◇

 〈さとざき・ともや〉 1976年、徳島県生まれ。プロ野球ロッテで16年にわたり捕手としてプレーし、国際大会でも活躍。現役引退後は日刊スポーツ評論家をメインに多方面で活動。

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