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魔曲、新曲…甲子園盛り上げるアルプス席からのチャンテ

2019年8月17日11時31分

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 智弁和歌山の「ジョックロック」、習志野(千葉)の「レッツゴー習志野」……。第101回全国高校野球選手権大会が開かれている阪神甲子園球場のアルプス席で、好機に演奏されるチャンステーマ(チャンテ)が連日響いている。知られた曲に続けと、オリジナル曲や独自にアレンジした曲でチームを盛り上げる学校もあった。

 ■独自の新曲チャンテ続々

 津田学園(三重)の応援席では、今夏から好機に演奏する「Snarl(スナール)」が響いた。野球部員でつくる応援団がオリジナル曲がほしいと7月の地方大会が始まる前、吹奏楽部に作曲を依頼した。応援団長の太田翔稀(しょうき)君(3年)は投手で、自分の経験から「明るい曲だと相手投手も盛り上がる。投手に圧をかける曲がいいと思った」と求めた。

 これを受けて、吹奏楽部の菅原香南顧問(29)が作曲。映画「スター・ウォーズ」の悪役「ダース・ベイダー」のテーマ曲など数曲を参考にしたという。

 英語で「歯をむき出してうなる」という意味で、ゆっくりとしたリズムに不協和音が絡み、おどろおどろしい。地方大会でも演奏し、選手からも好評だったという。動画投稿サイトには「チャンテ界の新星」とのコメントもあった。

 太田君は「津田学園で受け継がれて、有名な魔曲(球場を異様な空気にし、味方に流れを引き寄せる曲)になってほしい」と話す。

 近江(滋賀)の吹奏楽部の独自曲は「Fireball(ファイヤーボール)」だ。原曲は米国のラッパー、ピットブルの同名曲。南米を思わせる軽快なリズムの曲だ。

 吹奏楽部顧問の樋口心教諭(43)は、高校野球の応援で使われる曲は邦楽が多く、何年も同じ曲が使われていると感じていた。「新たなジャンルをつくりたい」と洋楽を聴き続けて応援に適した曲を選び、海外から楽譜を取り寄せて練習した。

 さらに特徴的なのは、野球部員が考えた観客とのコール・アンド・レスポンス(掛け合い)が加わることだ。「今日の主役はどこですか」「近江高校!」「勝負に勝つのはどこですか」「近江高校!」。リズムに合わせて客席が一体となる。

 11日の東海大相模(神奈川)戦では、この曲を流した後に点を取った。

 昨年の選抜大会から演奏していて、SNSでは「もはや近江の代名詞」と話題にもなっている。

 樋口教諭は「近畿地方には、大阪桐蔭や智弁和歌山など独自の曲を演奏する学校が多い。近江も負けないように目立ちたい」。

 17日の3回戦に登場する鶴岡東(山形)にも独自のチャンテがある。地元出身の作曲家、故・真島俊夫さんが2009年に鶴岡東のために作曲した「東風(こち)」。さわやかで元気が出る曲だ。14日の習志野戦では、八回表2死一、二塁で演奏され、2点適時二塁打が飛び出した。

 吹奏楽部部長の冨樫結美さん(3年)は「吹奏楽部のコンサートでも、アンコールで演奏するような大事な曲。これぞ鶴岡東、という気持ちになります」と話した。

 ■おなじみのチャンテも大会盛り上げ

 伝統的なオリジナルチャンテも大会を盛り上げる。

 「魔曲」で知られる智弁和歌山の「ジョックロック」は00年前後、同校吹奏楽部初代顧問で現教頭の吉本英治さん(64)が、ヤマハの作曲用ソフトのサンプル曲をアレンジしたものだ。今大会、同校と兄弟校の智弁学園(奈良)でも演奏された。

 12日の智弁学園―八戸学院光星戦(青森)では、6点を追う六回裏に先頭打者が出塁したときに演奏が始まり、この回、打者一巡の猛攻で7点を奪い、一時逆転した。

 13日の智弁和歌山―明徳義塾(高知)戦では、1点を追う七回表1死二塁の場面から演奏され、そこから3本塁打を含む5安打が飛び出し、一挙7得点を奪った。ドラムをたたいていた吹奏楽部部長の谷口和彦さん(2年)は「まさに魔曲ですね」と汗をぬぐった。

 吹奏楽の全国大会常連の習志野のオリジナル曲「レッツゴー習志野」も知られた曲の一つ。その演奏は、体が震えるような大きな音だが、音が割れずにきれいなままであることから「美爆音」と呼ばれる。

 今春の選抜大会では音量の大きさに近隣住民から苦情があり、今大会は太鼓を二つに減らして臨んだ。

 14日の鶴岡東(山形)戦では、吹奏楽部員約200人が観客全体を巻き込むような迫力で演奏。四回裏に走者が出たときから演奏が始まり、チームはその後2点を奪った。

 この曲のときは、チアリーダーはポンポンだけでなくタンバリンも使う、習志野の応援団の中でも特別な曲だ。チアリーダーの長谷川歩沙(あゆさ)さん(3年)は「一番選手に思いを伝えられる曲です」と笑った。(森岡みづほ)

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