
智弁和歌山―明徳義塾 七回表智弁和歌山2死、東妻は中越え本塁打を放つ=小林一茂撮影
※別ページで拡大画像がご覧いただけます。
(13日、高校野球 智弁和歌山7-1明徳義塾)
一発の破壊力を智弁和歌山がまざまざと見せつけた。七回、3本塁打を集め、大量7点を挙げて明徳義塾に逆転勝ち。1イニング3本は、11年前に先輩たちが作った大会記録でもある。
アーチの競演で口火を切ったのは細川だった。
前打者の黒川が内野へ同点適時打を放ち、なお1死一、二塁。鋭い打球が、低い弾道で右中間席へ飛び込んだ。細川は「『行け!』と叫んでいた。最高です」と興奮を隠しきれない。
押せ押せになった。2死一塁とし、左打席には根来。「それまで外を見せられ、内角で打ち取られていた。だから内角を狙った」。内よりに甘く来た直球を打ち上げると、右翼方向へ流れる風に乗り、これもスタンドへ。「風が吹いているのは知っていた」
とどめは次打者の東妻だ。3球目を豪快に中越えに運んだ。「細川が打ってくれて、気が楽になった。チームにとって、あの一打が大きかった」
2者連続本塁打も、大会のタイ記録だ。記録と強打の強烈なイメージを残して、智弁和歌山が3回戦に進んだ。