(13日 高校野球 履正社7―3津田学園)
テンポ良く投げ、攻撃にリズムをもたらす。一方で投げ急いではいけない。相反するような「課題」を、履正社のエース清水がマウンド上で解いてみせた。
一、二回と先頭打者に安打を許したが、本塁は踏ませない。低めを丁寧に突き、変化球を内外角に散らす。テンポを意識して援護を待った。二回に打線が1点を先制し、三回には5長短打で5得点。攻撃陣のリズムを引き出した。
初戦の霞ケ浦戦は六回途中で降板。この日は、その反省を生かした。六回、1死から3連打を浴びて満塁のピンチを招いた場面だ。「ここが踏ん張りどころ。投げ急がない」。一呼吸を置く。犠飛の1失点でしのいだ。9回を9安打3失点。143球の完投でチームを3回戦に導いた。
これまでは岩崎との継投が多かったが、「9回を投げ切れたことは自信になる」と清水。一回り成長した姿をみせた。(鷹見正之)