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23年ぶり夏の甲子園、親子で踏んだ 父の偉業も素直に

2019年8月9日21時06分

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 23年ぶりに夏の甲子園へ戻ってきた高松商(香川)は9日、中盤に逆転を許して勝利を逃した。春夏計47回出場の古豪には、伝統の重みを知る親子がいた。

 ライトに照らされた飛球が左翼ポールを直撃した。九回表、高松商の左腕エース香川卓摩君(3年)が投じた内角直球が完璧にとらえられ2点本塁打に。「あれが打たれたというのは、自分が弱かったということ」

 一塁側アルプス席では父竜志さん(41)が真剣な面持ちで見守った。竜志さんは高松商が夏の甲子園に前回出た時の中堅手だ。当時も春夏連続の出場で、夏は甲子園で1勝し、3安打を放った。

 香川君は3歳で父や兄とキャッチボールを始め、小学2年で野球チームへ。中学で投手に転じたのは、試合をつくる役割が魅力だったから。だが、試合に負けると父に「配球が悪い」「素振りを500回するまで家に入るな」などと厳しく指導された。

 「見返したい」。その一心で、父から指示される前に、全体練習が終わってからも1日10キロ走るなど、練習メニューを自分で組み立てた。高校は県外へ進むことも考えたが、2016年春に高松商が選抜大会で準優勝したのを見て進学を決めた。父の後輩になることはさほど意識しなかった。

 父は高松商に入ると多くを言わなくなったが、試合は欠かさず見に行った。今夏の香川大会準決勝で劣勢になったときは、不安で友人に電話したという。結果は逆転勝ちだった。

 後に聞いた香川君は「心配しすぎ」と苦笑するが、この春、自分が甲子園に出て、父の偉業をすごいと素直に認めることもできた。

 父は、甲子園の宿舎によく眠れるようにとマットを差し入れた。18歳以下の日本代表候補に選ばれるまで努力を重ねた息子が誇らしかった。親子2代での夏の勝利はつかめなかったが、竜志さんは「まだ上がある。ステップアップしてほしい」。

 香川君に涙はなかった。「泣いても仕方ない。もっと練習に対する意識を上げていく」とさらなる成長を誓った。(木下広大、森岡みづほ)

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