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昨夏は代打送られたが 明徳義塾戦、努力が生んだ適時打

2019年8月8日19時47分

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 藤蔭(大分)の樋口昇樹君(3年)は、昨夏の甲子園でバッターボックスに立てなかった。七回裏の守備から出場したが、打席に入る前に代打を告げられた。「甲子園でヒットを打ちたい」。その一心で、1日1千回、土日は2千回近くバットを振り込んできた。

 8日の明徳義塾(高知)戦。6点を追う六回裏1死一、二塁で打席が回ってきた。前の2打席は直球でライトフライに打ち取られた。「今回も直球だ」。狙っていた初球を振り抜くと、三塁線を破る適時二塁打に。初得点で勢いづいたチームはこの回に5安打を集め、2点差に迫った。

 昨夏の甲子園。開幕試合となった星稜(石川)戦は、打力の差が出た。石川大会を無失点で勝ち上がった星稜から8安打で4点を奪ったが、9点をとられた。「甲子園は打てないと勝てない」と痛感した竹下大雅監督(26)は、素振りの量を大幅に増やした。

 普通より300グラムほど重い約1・2キロのバットを使い、平日は1千回、週末は1500~2千回の振り込み。練習中に終わらなかった選手たちは、帰宅後にこなした。樋口君について竹下監督は「スイングを見れば、ものすごくバットを振り込んでいるのが分かる。あの場面で強い打球を打てたのは、彼の努力のたまもの」と認める。

 この日、2点を追う最終回に藤蔭は2死から安打と失策で一、二塁の好機をつくった。「つないでくれれば絶対自分が打つ」。ベンチからは「次に打つのは樋口だ!」の声も聞こえた。次打者席でいつものように3回軽くジャンプ。リラックスして備えたが、前の打者は遊ゴロに倒れた。

 試合は4―6で敗れたが、樋口君は「振り込みがなかったらあのヒットは打てなかった。これまでの集大成を甲子園の舞台で出せて、悔いはありません」。その目に涙はなかった。(中沢絢乃)

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