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東邦・石川、敗戦後に語った苦悩 戦国愛知を振り返る

2019年7月31日14時47分

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 1カ月間にわたって開かれた高校野球愛知大会は、29日に誉(ほまれ)が初優勝を飾って閉会した。令和最初の今大会は、新勢力が強豪校を次々と破り、まさに「新時代」と言える波乱の連続だった。全国最多の188チームが繰り広げた熱戦を振り返る。

 今大会は、今春の選抜大会を制し、ノーシードで出場した東邦が軸になると予想されていた。しかし、風向きが変わったのは2回戦の星城戦。選抜大会の優勝投手・石川昂弥(たかや)君(3年)が星城の強力打線に3本塁打を浴び、八回コールドで敗れた。試合後、石川君は「自分たちに向かってくる相手にどう戦うかが難しかった」と選抜大会後の苦悩を語った。

 4回戦では、星城のエース石黒佑弥君(同)が力投して享栄を破り、誉も昨夏甲子園に出た愛工大名電を倒した。4回戦までに「私学4強」と呼ばれる4校のうち、3校が姿を消すのは1994年以来25年ぶり。勝ち残っているのは中京大中京だけとなり、「戦国愛知」の象徴となった。

 雨が続き、試合の延期や降雨ノーゲームによる再試合が多かったのも、今大会の特徴だ。大会日程も4日増えた。晴天が少なく、暑さで体力が消耗されない分、好投手が躍進。安城東のエース河合哲平君(同)は緩急ある投球でチームを34年ぶりの8強に導いた。大見健郎監督は「スタミナはそれほどない子たちだが、天気も味方してくれた」。

 「夏は技術よりも気持ちの強さだと思う」。愛産大三河の上田希由翔(きゅうと)君(同)は準々決勝で中京大中京に敗れた後、こう語った。8強以上の戦いはこの言葉の意味を感じさせられた。

 至学館は「派手な野球はできない」(麻王〈あさお〉義之監督)分、牧山稜昌(りょうすけ)君(3年)を中心に盗塁や犠打を確実に決めて4強に進出。準決勝では、最速147キロの高橋宏斗君(2年)ら好投手を擁する中京大中京と対戦した誉が、相手より少ない安打数で勝利した。誉の選手たちは守備の間、笑顔で声をかけ合い、投手が死球や安打で走者を出してもカバー。攻撃では、少ない好機で確実に得点した。個々の能力はチームの力で補うことができるのが野球だと感じた。

 準決勝で九回2死から同点に追いつき、延長の末サヨナラ勝ちをした桜丘の粘りも見事だった。

 勝つことができなくても、3年間野球をやり遂げた選手のすがすがしい笑顔にも出会った。一時は選手が3人になっても野球を続けた滝、半身まひが残る体で練習に励み、最後の打席に立った名古屋大谷の津森慶二君(同)、昨秋のリベンジ戦でタイブレークにもつれこむ熱戦を見せた西尾東と中部大春日丘……。

 数々の涙と笑顔の中、快進撃で8勝し、堂々と頂点に立った誉。全国の舞台でもそのチーム力と勝負強さを発揮し、見る人にも感動を与えてほしい。(村上友里)

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