スポブルアプリをダウンロードしよう

  • Sportsbull Android App
  • Sportsbull iOs App

すべて無料のスポーツニュース&動画アプリの決定版!

QRコードを読み込んでダウンロード

Sportsbull QRCode

大船渡・佐々木、球速170キロも可能?大谷と比較分析

2019年8月24日07時00分

シェア

 球速170キロも夢じゃない――。今年の高校日本代表チームが22日から始動し、甲子園出場がかなわなかった大船渡(岩手)の佐々木朗希投手(3年)もメンバー入りした。約1カ月前の岩手大会決勝では連投によるケガのリスクを考慮して登板しなかった最速163キロの右腕には、まだまだ「伸びしろ」がある。U18(18歳以下)ワールドカップ(W杯、30日~9月8日、韓国・機張(キジャン))を前に、彼の長所や球速の秘密、そして改善点を、動作解析の専門家が大谷翔平(エンゼルス)のフォームと比較しながら分析した。

 高々と上げた左足は、ひざがあごの高さほどにまで達する。軸となる右足1本でピンと立ち、佐々木は投球モーションを開始する。

 「この動作が、彼の大きな武器で、スピードが出る要因の一つです」

 動作解析、運動力学の専門家でプロ野球選手らの自主トレなどを指導する理学療法士の菊池貴之さん(35)は説明する。

 「ひざを高く上げることで、大きな『位置エネルギー』を生み出すことができる。彼はこれだけひざを高く上げても、バランスを崩さない。高身長であるほど、足を高く上げるとバランスを取りにくいのに。高校生でこの安定感はすごいです」

 高く左足を上げることについて、佐々木に話を聞くと、こんな答えが返ってきた。「足をどう上げたら一番安定するかを色々試した結果です。高く上げたほうが安定するし、大きいエネルギーを生み出せる」

 生み出した「エネルギー」をいかにボールに伝えるか。そのための「体重移動」に関して、佐々木は大谷よりも優れていると、菊池さんは見ている。

 「左足を上げることで作ったエネルギーを、大谷投手はいったん下に落としてから前方に移動します。それに対して、佐々木投手は本塁方向へより直線的に体重移動ができる=写真②。これによって、ロスなく体重を伝えることができる」

 この際、右股関節がほどけることなく、しっかりと投球プレートを押し込めているのは、2人に共通する長所だという。

 ただ、左足を地面についた後の動きに、佐々木の課題が見えてくる。言い方を変えれば、つまり「伸びしろ」だ。

 「ステップした左足を着地し、上半身の回転が始まる前に、佐々木投手は両肩のラインに対して、ひじが少し下がっている点が気になります。上半身と下半身のタイミングがほんの少し、合っていない。ひじが下がることで体の回転から得られる加速を腕の振りに伝えられなかったり、肩やひじへの負担が大きくなったりします」

 また、球速に直結すると言われる肩の外旋角度、いわゆる「腕のしなり」「胸の張り」も大谷と比べると小さい=写真③。ただ、ストレッチとトレーニングで肩甲骨周りや胸郭の柔軟性を高めれば、「しなり」は大きくできる。「伸びしろ」だ。

 そして、リリース。ここにもスピードが出る秘訣(ひけつ)がある。

 「ひじが体幹の回転のラインに入ってからは、遠心力をいかし、腕がしっかり伸びた位置でリリースできている。本塁方向へ、ロスなくしっかりと腕を振り切れている」

 それを可能にしているのは、踏み出した左足の踏ん張りだ。正面から見ると、一塁方向に開くことがまったくない。生み出したエネルギーを逃がすことなく、上半身、そしてボールへ伝えているのだ。

 「力を伝える方向がいいし、下半身の柔軟性や筋力もしっかりしているからでしょう」

 ずばり、170キロを出す可能性は。

 「まだまだ体もできていない高校生。筋力もこれからつくし、柔軟性も高めていけば、十分に可能だと思います」(山口史朗)

話題の記事

スポーツブルアプリアイコン