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フェリーで片道2時間半 佐渡の4番エース、涙拭き帰路

2019年7月18日12時12分

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 (17日、高校野球新潟大会 中越11-1佐渡)

 前年優勝校から本塁打を放っても笑顔はなかった。四回で5点を追う展開に、「まだ、これからだ」。佐渡の笠井凌介(3年)は、前を見据えていた。

 「情けない」という思いがあった。4番打者でエースというチームの柱。上位進出に向けて大きな関門となる一戦だが、初回の投球で四球や暴投を重ねてしまい、4失点。「六回まで2失点」という試合前の計画は崩れ、二回から右翼の守りに回った。

 いつもの通り、フェリーに2時間半乗り、前日に本土にやって来た。対外試合で島を離れるのは、ほぼ毎週のことだ。船だけで往復5時間以上。いつも仲間と試合の作戦を練ったり、グローブの手入れをしたりして船内で過ごしてきた。

 新チームとなった昨年秋、外野手から投手に。腕の振りだけで投げる癖を直そうと、徹底的に下半身を鍛えた。1日に200メートルダッシュ5本、400メートルダッシュ10本。バーベルを担いだスクワットは、70キロだった重りが今は100キロだ。全身の力を右腕に伝えられるようになり、この大会も2戦連続好投。3回戦では第2シードの三条をコールドで下した。

 そして、中越戦。「緊張で球が高めに浮いた」と悔やむ笠井は、二回から後輩の橋本玲音(2年)にマウンドを託した。「ごめん、後は任せた」。それでも相手打線の勢いは止められず、試合は七回で終わった。

 得点は笠井の一発のみ。「僕のせいだ。悔しい」と笠井は目を赤くした。「離島のハンデを言い訳にしたくなかった。ポジティブな思考でやってこられた」。涙を拭き、2時間半の帰路についた。(中村建太)

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