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「金足農」の重圧に苦しみ 「正直、本当につらかった」

2019年7月16日18時59分

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 (16日、高校野球秋田大会 角館8―5金足農)

 昨夏の甲子園で準優勝した金足農の、今年の夏が終わった。相手の校歌を聞きながら船木弦主将(3年)は左手で顔を覆った。

 船木主将は昨夏もベンチ入りし、秋田大会から甲子園まで、吉田輝星投手(現・日本ハム)ら3年生9人の活躍を三塁コーチャーとして支えた。明るさが持ち味のムードメーカー。決勝後のベンチで、涙を流す吉田投手らに「次の主将はお前しかいない」と託された。

 新チームとなってから、いつも周囲から「あの金足農の選手」と見られた。秋の県大会では準々決勝で敗退。冬の厳しい練習で追い込もう。そう意気込んだ矢先の今年1月、練習中に突然倒れて意識を失った。

 精神的な要因で手足などにまひが残るとされる「転換性障害」との診断。足が動かなくなり、車椅子生活が4カ月間続いた。

 先が見えず、野球をやめようと思った。だが中泉一豊監督(46)は「キャプテンはお前しかいない」。仲間たちも「絶対待ってる」「負けるなよ」と復帰を支えてくれた。6月には杖なしで歩けるようになった。

 この日、船木主将は三塁コーチャーとしてグラウンドに立った。ベンチから声を張り上げ、粘り強い投球を続けた山形琉唯(るい)投手(1年)には伝令としてマウンドで何度も励ました。「バックには3年生がいるぞ」

 チームの前評判は高くなかった。昨秋と今春の公式戦で計1勝。去年の3年生と比較されたが「自分たちは自分たち」と割り切った。シード校相手に延長十三回まで持ち込む堂々たる試合。ロッカールームで泣き崩れる選手たちに、船木主将は「胸張れ!」と叫んだ。

 大会前は「プレッシャーはない」と言い切ったが、試合後の取材では声が詰まった。「正直、本当につらかった」。みんな同じ気持ちだったと思う。「優勝するために練習してきた。悔しい。でも、すっきりした気持ちもあります」(野城千穂)

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