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「お前たちは悪くない。ごめん…」監督からの最後の言葉

2019年7月18日15時29分

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 第101回全国高校野球選手権福島大会(県高野連・朝日新聞社主催)は1、2回戦が終わり、参加75チームのうち43チームが敗退した。本当は負けたくなかった。ただ、その悔しさや流した涙から学ぶこともある。試合後、監督が選手らに向けた思いを各球場の担当記者が取材した。

 ■磐城・木村保監督(48)(5―6白河旭=2回戦)

 お前たちは悪くない。日本一を目指してやってきたけれど、当然、いつかは勝ち負けの場面が来る。勝つチームもあれば、負けるチームもある。でも、やってきたことは間違っていない。お前たちが自分たちで自分たちの勝ちスタイルを作り、最後までやり抜いた。これ、絶対に今後の人生に生きるから……。

 もっともっとお前たちが活躍する場面を……、ごめん、今はこれしか言葉が出ない。でも間違っていないから。お前たちがやってきたことは絶対に間違っていないから。

 これからの人生の中で、必ずこういう苦しい場面とか、人生の岐路があるから、そこしっかりつかみ取れよ。しっかりつかみ取って、自分の人生しっかり歩めよ。お前たちそれだけのことをやってきたんだから。堂々と生きていけ。(三浦英之)

 ■郡山東・六角孝夫監督(59)(1―12東日大昌平=2回戦)

 教員になってからこの年になるまで、甲子園に行きたい、勝ちたい、と思ってやってきた。好きなことをしているのだから、つらい練習をするのは当たり前だが、そんなに簡単に勝てなかった。

 だけど、最後までやり抜くこと、途中でくじけずに頑張ることは大切。俺がやってやるんだという気持ちがないとダメで、長い人生で力になる。夢を追い、目標を持って取り組むことが大事だ。3年生は自分の進路を決めるという人生の中でも大きな決断を下す時期だ。野球をやってきたことをベースにこれからはしっかりと勉強してほしい。

 俺は来年3月で退職する。監督は明日から長久保(幸男)先生に交代する。1、2年生は少ない人数だが、最後までやり抜いてほしい。女子マネジャーへの感謝の気持ちを忘れずに。(床並浩一)

 ■白河実・本田朋亮監督(44)(5―6帝京安積=1回戦)

 1回も勝たしてあげることができなくて、本当に申し訳なく思っている。

 最後は本当に……(九回表の土壇場で同点に追いつき)すぐに終わらせることなく、チームが一つになれた。そこだけは誇りに思っていい。

 みんなにはいつも苦しい思いで野球をさせてしまって、俺自身も悩みに悩んだ1年間だったけれども、最後の最後にこのチームらしさを見せてもらって、本当に感謝したいです。

 これからは、選手生活よりもはるかに長い、社会人の生活が待っています。最後に(チームが)一つになった姿を見られて本当に良かった。

 2年生は今日、出場したけれども、3年生が作ったチャンスを生かすことができなかった。この悔しさをしっかりと来年につなげるよう練習してください。(三浦英之)

 ■新地・大越徹也監督(26)(0―10葵=2回戦)

 「新地高校」という名前で夏の大会に出るのは、このチームが最後かもしれない。新地高校として一つのチームで戦ったという誇りを忘れないでほしい。

 (選手が11人と)人数が少なく、思うような練習ができなかったことも多々あった。けが人が出たら、試合ができなくなってしまうのではないかと考えることもあった。

 苦しい思いもしたが、その分、個人個人で深くつながることは、できたのではないか。人数が少ないからこそ練習も楽しくできた。苦しい時こそ、仲間とのつながりをより感じることができたのではないか。

 ここまで頑張ってきたことは、何かしらの形で、いつか必ず返ってくる。だから、この経験を無駄にせず、どう生かすかは自分たちで決めて、前に進んでほしい。(戸松康雄)

 ■川俣・梁川連合・加藤昌宏監督(48)(0―2喜多方桐桜=1回戦)

 惜しかったなあ。勝つのは、難しいね。この連合チームで2年目を迎えて、点を取る難しさを知ったと思う。負けて悔しいけど、君たちはいいゲームをした。

 この1カ月は休みの日も練習や練習試合をして、みんなよくやってきた。でも今思えば、「もっとできたんじゃないか」「もう少し努力していれば」っていう思いも、頭の中にあると思う。これが野球から離れた後も、良い経験になる。

 最後に、この環境を与えてくれた全ての人たちに感謝しよう。保護者の方々や大会スタッフの方々、色んな人たちにサポートしてもらった。あとは君たちがこれから大人になったとき、ちゃんと自分がやって返すんだよ。将来結婚したり、子どもができたりしたら、周りの人に返してあげてほしい。(飯島啓史)

 ■二本松工・浅尾哲哉監督(48)(1―11聖光学院=2回戦)

 聖光学院、力あったね。試合前、「相手もお前らと同じ日数しか生きていない高校生なんだから」って話して臨んだんだけど。

 3年生の選手のほとんどが、自分のクラス。うちの学校は3年間クラス替えがないので、ほぼ毎日、顔を合わせてきた。なんとか勝たせてやりたかった。

 みんな優しい性格なんです。ヘッドスライディングでホームインした安藤湧哉(3年)。初めてもらった背番号「7」なんです。あの聖光から1点をもぎ取った。人生の思い出の1ページになったかな。

 主将の鈴木偵弘(さだひろ)(3年)。この1カ月間打てなくて悩んでいた。でも最後、1本打った。次のステージでも野球を続けてほしい。サダ、明日からも練習来いよ。(小手川太朗)

 ■いわき総合・白土智泉監督(43)(4―5尚志=2回戦)

 本当によくやってくれた。(人数が少なく春まで)合同チームだったが、毎日何かしらうまくなり、私立の学校をあそこまで追い詰めた。一人ひとり自分が成長したことに自信を持ってほしい。成長を認めることは大事なことだ。

 どうぞ胸を張ってください。3年生は高校野球を通じた経験や反省をこれからはるかに長い人生で生かしてください。頑張ったことを誇りや生きる自信にしてほしい。

 負けた原因はすべて俺にある。必ず勝てるチームにすると約束したのに、勝負に徹しきれなかった。(沈黙後、声を震わせながら)負けたんだよな。悔しいな。ごめんな、勝たせてあげられなくて。(1、2年生とともに)私自身も君たちの経験をしっかりと血として肉として成長できるように一生懸命頑張る。(床並浩一)

 ■郡山商・小林修監督(57)(6―7安積=2回戦)

 安積と夏に対戦するのはここ4年で3回目。うちは県外で練習試合をすると強いが、どうも地元に弱い。地元のチームとはやりたくなかったし、開成山でも試合したくなかった。まして初戦なので。知らない相手だと思い切りできる。気持ちの面で弱いところがあったのだろう。

 30年以上、監督や部長をやっているが、どのチームにも思い入れがある。野球の勝ち負けだけが人生じゃない。人として学んできたことは間違いない。それを生かして、これから生活してほしいと思う。

 監督業は、はっきり言って苦しいことが多い。子供たちの成長を見るのは、教員としては楽しい。しかし、監督は勝たせるのが使命。負けたら監督として力がないということ。でも、定年まであと2回、監督として夏に挑みたい。(田中基之)

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