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4人入部「あっち単独出場するかも」 連合チームの不安

2019年7月14日07時00分

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 少子化や過疎化で、一つのチームとして野球部を維持することが難しい高校が増えてきた。今大会では選手権鳥取大会では初めて、部員不足による「連合チーム」が出場する。

 6月下旬。鳥取県日野町津地の日野高校野球部グラウンドでは、緑色のシャツを着た日野の選手に交じって紺色のシャツを着た境港総合技術の選手らが集まっていた。「今のはファーストがカバー入った方がいいっすか」「セカンドのがやりやすいかも」。普段は別々の場所で練習していて確認できない守備の連係について入念に声を掛け合う。日野の藤原勇太君(2年)は「いつもは4人しかいないから、合同練習の日は野球って感じがして本当に楽しい」。

     ◇

 連合チームとは選手が9人に満たない高校が、他校と組んで公式戦に出場できるようにする仕組みだ。当初は統廃合を控えた学校のみ認められていたが、少子化などによる部員減少で大会に参加できなくなる高校が増えたため、2012年からは統廃合に限らず選手の足りない学校で広く認められるようになった。

 昨夏の選手権鳥取大会では、両校ともに単独で出場した。だが当時の3年生が引退すると、お互いに選手が9人そろわない状態に。境港総合技術の花島佳克監督(52)が呼びかけ、秋の県大会には連合チームで出場した。

 しかし、秋でそろわなくても春の1年生入部後となると事情が変わる。チームとしても本音を言えば、やはり自校単独で出場したい。境港総合技術は4人の1年生が入部し、選手数は8人になっていた。

 「あっち8人いるらしい。あと1人助っ人でも呼んだら単独で出られるじゃん」「まじ、どうすんの」。1年生が1人も入らず4人のままだった日野はそんな不安を抱えた日が続いていた。日野の唯一の3年生、田中凜音(りんね)君は「最後の夏なのに俺出られないんかな」。そんなことを考えると練習にも身が入らなくなった。

 春の県大会に向けて合同練習をしていたある日、花島監督が「このままじゃ全然駄目です。夏もこのメンバーで戦うんですから」とチームにげきを飛ばした。田中君がまず思ったのは怒られたことより、「あ、夏も一緒に出られるんだ」ということ。夏に出場できる安堵(あんど)と喜びで、その後の言葉は監督には悪いけど正直あまり覚えていない。

     ◇

 単独チームに比べると連合チームのハンディキャップは大きい。実際、校舎どうしが40キロ以上離れる両校にとって、集まって一緒に練習や試合ができるのは週に1回程度だけ。それでも、「秋から同じメンバーでやっているから少しずつチームらしい雰囲気が出てきた」と連合チームの主将を務める境港総合技術の木村友哉君(3年)は手応えを感じ始める。

 目標は初戦突破。部員減少に負けることなく、2校で力を合わせて夏に臨む。(矢田文)

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