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広島)開幕試合に臨んだ呉、粘り最後まで

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2019年3月24日03時00分

 第91回選抜高校野球大会が23日開幕し、開会式直後の第1試合で呉は市和歌山(和歌山)と対戦した。1点を追う九回にスクイズで同点に追いつき、延長戦に持ち込む粘りを見せたが、惜しくもサヨナラ負けに。スタンドをチームカラーの青で埋め尽くした応援団からは、盛んな拍手が送られた。

 ■諦めない気持ち見せた エース・沼田仁君(3年)

 「まだこのマウンドで投げ続けたい」。同点で迎えた延長十一回裏。先発の沼田仁君(3年)は、先頭の5番打者を見据えた。

 この日、内角を積極的に攻め、球速と曲がり方の違う3種類のスライダーを織り交ぜる好投を続けてきた。

 この打者には四球を二つ与えていたが、ためらうことなく初球から直球を内角へ。5球で空振り三振にした。この回を切り抜ければ、仲間が得点してくれる……。

 しかし、ちょうど150球目だった。後続打者に中前適時打を放たれ、サヨナラ負けを喫した。「自信のあったスライダーが真ん中に入ってしまいました」

 昨夏、新チームになり「背番号1」を付けた。昨年11月の中国大会準決勝では、延長十三回を投げきったが、タイブレークの末に1点差で惜敗した。「打者に向かっていく姿勢が足りなかった」と反省。その克服のために、冬の間はブルペンに設けた目印を頼りに、内角に投げ込む練習を積んだ。下半身を鍛えて制球力を高めるために、走り込みやタイヤ引き、相手に両足を持ってもらい両手で進む「手押し車」などに励んだ。

 2年前の先輩たちのように開幕試合での勝利は果たせなかった。でも、青く染まったスタンドからの大歓声と拍手が支えてくれた。「みんなの応援が本当にうれしかったし、力が出ました」

 昨年7月の西日本豪雨ではグラウンド周辺や寮が断水した。チームは2日間、被害の大きかった天応、安浦両地区でボランティアもした。「支えてくれた人々への恩返しになると思い、思い切り笑顔でプレーしました。最後まで諦めない気持ちを見せることができました」と前を向いた。(高橋俊成)