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新潟)雪国球児、鍛えた体で夏へ 剣道や卓球

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2019年2月16日03時00分

 雪国・新潟でこだわりの練習をこなし、夏の飛躍をめざす高校球児たち。朝日新聞新潟総局とUX新潟テレビ21の共同企画「俺たちの冬練」をお届けします。

 「やーっ!」「面!」

 10日午前9時、三条東の選手たちは剣道場にいた。野球のユニホーム姿の2年生16人と1年生6人が腰を沈め、繰り返し竹刀を振り下ろす。井田義明監督(54)が「冬の練習にはもってこいですよ。根性ついてきた」と解説する。

 剣道部員との合同練習には、蹲踞(そんきょ)の構えなどで下半身を強化するほか、精神力を鍛える狙いもある。捕手の熊倉悠人主将(2年)は「打席で動揺した様子を見せると、投手に狙われる。顔に出さないことが求められる剣道は役に立つ」と成果を口にする。

 「野球だけではなく、いろんなことをやらせたい」と井田監督。雪が降る新潟では、グラウンドがあまり使えない冬場の過ごし方が大切になる。日曜日だったこの日、選手たちは昼前に約30分バッティングをした以外、野球道具に触れることはなかった。

 「どうせやるなら楽しく」が井田監督のモットーだ。剣道の後は体育館に場所を移し、マットを使って練習。ハンドボールを上に投げて、前転してキャッチ。野手の動きにも通じる動きだが、遊び感覚で取り組めるメニューだ。

 選手たちが競い合うゲーム形式で行い、捕球数が少ないグループには三条東伝統の罰ゲーム「花」が待っている。10人で輪になって手をつなぎ、しゃがんだまま左右に回転。「マジきつい」。そう叫び、汗を流す選手たちは笑顔だった。

 大縄飛びやラジオ体操もこなした後、練習の締めは卓球だった。

 小さな台の上で飛び交う球の体感スピードは野球以上という。遊撃手の霜鳥丈副主将は「速い球に目が慣れてくる。バッターボックスに立った時、投球をしっかりとらえられます」。

 一見、野球と関係なさそうな練習メニューの数々。こうした体づくりが、雪解け後にやって来る春や夏への土台になる。

 夏の全国高校野球選手権新潟大会では2010年に4強入りした。だが、以降はその成績を上回れず、100回の節目となった前回大会は3回戦で敗退した。

 三条東は、3月下旬から千葉県で2泊3日の合宿を予定している。選手たちは、関東のチームとの練習試合を心待ちにしている。井田監督は「絶対的エースやスラッガーはいない。でも、主体性を持ってまとまれば強くなれる。そのための冬練です」。(中村建太)