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ゴールはない 選手の健康守る対策、休養日増設でも

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2019年1月30日18時47分

 今夏の第101回全国高校野球選手権大会(朝日新聞社、日本高校野球連盟主催)で、選手の負担を減らすために休養日が1日増える。準決勝と決勝の間に新設され、計2日になる。

 昨夏の甲子園大会決勝、金足農(秋田)の吉田輝星(こうせい)は何度も苦しげな表情を浮かべた。「お尻のあたりが思うように動かなかった」と試合後に打ち明けている。彼本来の低めに伸びる直球は少なく、大阪桐蔭の強打線につかまったのは記憶に新しい。

 休養日を増設するにあたり、3回戦と準々決勝の間を空ける案もあった。決勝進出2校より多い4校が、2日連続での試合を避けられるからだ。一方で、試合を重ねるほど疲労が増すのは吉田の状態を見ても明らか。それなら4~5試合を戦ったうえで挑む決勝の前に、1日休養をとってもらうという結論に至った。

 大会が生まれて100年以上がたち、昨夏の第100回大会から、引き分け再試合をなくすタイブレーク制が導入された(決勝を除く)。当初は無制限だった延長戦は18回、15回と短縮され、今はタイブレークに入る13回に、ほぼ決着するようになった。

 休養日の増設により、選手の心身への負担はさらに軽減されると期待できる。

 もちろん、選手の健康を守るための対策にゴールはない。

 新潟県高野連が昨年末、春季県大会で投手の投球数制限(1試合100球)を導入すると発表した。投球数や投球回数の制限は議論しなければならない問題だ。

 ほかにも、練習試合が多すぎないか。練習中の投球数はチームとして管理されているのか。春季大会の日程や方式は現状のままでいいのか。あわせて議論すべき課題はたくさんある。

 選手権大会が第101回を迎える今年は、いわば「高校野球新世紀」の幕開けだ。球児が健康で楽しくプレーし、きちんと達成感を得られる環境を、広い視野で一から考えていきたい。(編集委員・安藤嘉浩)