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古関裕而さん、殿堂入りへ応援団 六甲おろしなど作曲

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2019年1月5日15時21分

 巨人も阪神も夏の甲子園も――。野球の応援歌やテーマ曲を数多く作曲した古関裕而(ゆうじ)さん(1909~89年)の野球殿堂入りに、出身地の福島市が取り組んでいる。昨年11月に応援団を立ち上げ、野球殿堂博物館(東京)に推薦書を提出。今月15日にある選考会の発表に期待を寄せている。

 「日本野球を陰で支えてきた人をもっと顕彰しなければいけない」

 日米野球の歴史にも詳しい慶大名誉教授、池井優さん(83)の古関さん殿堂入りを提案するインタビュー記事が昨年8月、地元紙・福島民報に載った。この記事がきっかけになり、市や商工会議所、県高野連など20団体による「野球殿堂入りを実現する会」が11月1日に発足。野球の普及や発展に貢献した人を対象にする「特別表彰」に推薦した。

 古関さんは生涯5千曲以上を作曲した。母校の福島商業を始め、青森山田や取手二など甲子園を沸かせた強豪校の校歌を手がけた。阪神タイガースの「六甲おろし」や読売ジャイアンツの「闘魂こめて」、「紺碧(こんぺき)の空」(早大)や「我ぞ覇者」(慶大)、「紫紺の旗の下に」(明大)など、野球愛は敵味方の垣根を越えた。全国高校野球選手権大会の大会歌「栄冠は君に輝く」も古関さんの作だ。

 野球殿堂博物館によると、特別表彰はプロ野球の役員や学識経験者ら14人が投票し、11票以上得た人が選ばれる。今回は推薦が直前だったため、支持が広がるか、地元には不安の声もある。ただ、池井名誉教授は「(古関さんが貢献した分野は)高、大、プロと幅広い。音楽の世界から特別表彰された人もいない」と意義を強調する。

 2020年東京五輪では野球とソフトボールが復活し、福島市で計7試合が予定されている。木幡浩・福島市長は「古関さんは64年東京五輪の『オリンピック・マーチ』も作曲した。殿堂入りは時宜を得ている」と述べ、20年まで運動を続けると意気込みを見せている。(古源盛一)

 ■古関裕而さんが作曲した主な曲

《野球関連》

・六甲おろし(阪神タイガースの球団歌)

・闘魂こめて(読売ジャイアンツの球団歌)

・栄冠は君に輝く(全国高校野球選手権大会の大会歌)

・紺碧(こんぺき)の空(早稲田大応援歌)

・我ぞ覇者(慶応義塾大応援歌)

・紫紺の旗の下に(明治大応援歌)

《その他》

・東京五輪行進曲「オリンピック・マーチ」

・札幌冬季五輪賛歌「純白の大地」

・暁に祈る

・長崎の鐘

・NHK連続ラジオドラマ「君の名は」主題歌

(※古関裕而記念館調べ)

     ◇

 〈野球殿堂〉 日本の野球の発展に貢献した人を顕彰するため1959年に創設され、元プロ選手らが対象の「競技者表彰」と、アマチュア関係者や野球の普及や発展に貢献した人が対象の「特別表彰」がある。これまで計201人が表彰され、ブロンズ製胸像額が野球殿堂博物館(東京都文京区)に飾られる。特別表彰では正岡子規(2002年)やNHKアナウンサーの志村正順さん(05年)らが選ばれている。