メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

秋田)フレンドリーさに拍手喝采 金足農に県民栄誉章

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • メール

2018年11月29日03時00分

 今夏の甲子園で秋田勢として103年ぶりに準優勝した金足農野球部に28日、秋田県民栄誉章が贈られた。秋田市文化会館(山王7丁目)で開かれた顕彰式には、ユニホーム姿の3年生部員ら13人が登壇。晴れ舞台を見ようと集まった約1千人の県民は、割れんばかりの拍手を送った。

 事前に行われた入場券の抽選の倍率は13・1倍に上り、開場30分前には入場券を持つ人の多くが会場周辺に集まった。先頭の小学5年、倉部春希君(11)=同市=は「楽しみ」と目を輝かせた。この日の学校は先生の許可をもらい、早退してきたという。

 大歓声と手拍子の中、満員の会場後方から部員らが入場。欠席した佐々木大夢主将と高橋佑輔選手を除く3年生部員8人が一斉に帽子を取ると、髪が伸びた姿に会場がどよめいた。

 「皆さんの力強い応援と、周りの方々に支えられてこの結果が残せたと思っています」。吉田輝星投手が代表してあいさつした。かなわなかった全国制覇を後輩に託し、「自分も後輩たちに負けないよう、(入団するプロ野球の日本ハムが本拠地を置く)北海道から熱いニュースを届けられるように頑張ります」と笑顔で宣言した。

 佐竹敬久知事は「逆境でも自分たちのスタイルを貫くひたむきなプレーは、深い感動と挑戦する勇気を与えてくれた」と称賛。選手たちは緊張した面持ちで、佐竹知事からレプリカメダルを受け取り握手した。

 顕彰式後にあった報告会では、渡辺勉校長が「一生涯忘れることのできない最高の、平成最後の夏になりました」と謝辞を述べた。中泉一豊監督は近江(滋賀)との準々決勝での2ランスクイズについて、「うれしさでベンチから飛び出し、人生で初めてガッツポーズをした」と明かした。

 部員の出身中学の後輩たちによる質問コーナーも。「勝つために練習で意識していたことは」との質問に、斎藤璃玖選手は「試合で起こりうるプレーや、起こった後のプレーを常に考える」、菊地亮太捕手は「練習メニュー一つ一つにある意味を理解して、自分の考えを持つことでうまくなる」。「甲子園を通しての成長や変化は」という質問に、大友朝陽選手は「どうやったら応援されるのか意識していた」と笑いを誘った。観客席で見ていたパート従業員、保坂利華子さん=秋田市=は「みんなフレンドリー。そういうところが愛されるんだと思いました」。

 抽選に落ちたにもかかわらず市文化会館に来た藤沢美沙季さん(27)=大館市=は、会場前の立て看板の写真を撮ったり、参加者に感想を聞いたりして雰囲気を堪能。「この後、セリオンで吉田投手のサインを見てから帰ります」と笑顔で話した。(神野勇人、野城千穂)