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鹿児島)神村学園が2季ぶり優勝 九州地区高野県大会

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2018年10月10日03時00分

 第143回九州地区高校野球県大会は9日、鹿児島市の県立鴨池球場で決勝があり、神村学園と鹿屋中央が対戦した。神村学園が無失策の堅守をみせ、2季ぶり12回目の優勝を飾った。両校は20日から熊本県である九州大会に出場する。

 ■「期待に応えたい」直球振り抜く 神村学園 松尾将太主将

 5点差がついた九回表。主将の松尾将太君(2年)が打席に立った。チームはリードしているが、自分はいまだ無安打。「チームの期待に応えたい」。その一心で、真ん中に入った直球を思い切り振り抜いた。

 一塁を回ったあたりでスタンドからの大きな歓声が聞こえた。打球がフェンスを越えたことに気付いた。ホームベースを踏むときにしたガッツポーズは「興奮しすぎて覚えていない」。

 夏の甲子園を目指した県大会の後、選手の投票で新チームの主将に選ばれた。小田大介監督は「普段の練習に熱心に取り組む姿勢から、チームが彼に信頼を寄せていた」と話す。

 だが、新主将はいきなり壁にぶつかる。夏休みの練習試合でなかなか安打が出なかったのだ。さらに、夏休みの練習中に打球が頭に当たり、1週間入院した。

 転機は、休養のため帰省していた宮崎県の実家で見た甲子園の映像だった。同世代の選手たちの好プレーを毎日見続け、それぞれのスイングに目をこらした。「試合に出たい気持ちが高まった」。9月に練習に復帰すると、打撃の調子が上がっていた。

 優勝候補と目されながら、夏は初戦敗退。チーム全員で私生活に対する心構えから見直し、寮での食事後の片付けを丁寧にするようになった。「当たり前のことを当たり前にする」ことを徹底したという。背中を押したのは、ベンチから見つめた先輩たちの涙。「あの悔しさがあるから、今のチームは強くなれた」と思う。

 20日から始まる九州大会に向けて「主将の自分が引っ張っていきたい」と意気込んだ。(小瀬康太郎)