メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

100回目の夏、かなえた腹筋100回 負けた翌日から

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • メール

2018年8月10日16時55分

 (10日、高校野球 木更津総合10-1敦賀気比)

■敦賀気比・西川剣之介

 100回大会で甲子園へ行くために、始めた。「腹筋100回」を。練習で疲れ切った夜も、休みの日も。寮のベッドの上に「腹筋忘れるな」と書いた紙を貼り、入浴後の自由時間を削って鍛え続けた。

 「気比なら絶対に甲子園にいける」。中学の時、選抜大会で北陸勢初の甲子園優勝を果たした敦賀気比に憧れて、大阪から入学した。しかし、甘かった。1年、2年と県内で負け続けた。今春の選抜大会につながる昨秋の県大会準々決勝もコールド負け。この100回大会が甲子園出場のラストチャンスだった。敗戦翌日から腹筋100回を始めた。

 腹筋をやったからといって、甲子園に出られるわけじゃない。でも、これに賭けた。9月21日から夏の大会直前まで、毎日続けた。約250日で2万5千回ほど。最初は仲間と一緒に始めたが、相方は途中で挫折した。それでも、やめなかった。春には投手から野手への転向を命じられた。悔しかった。「出られるならどこでもいい。打者として軸がぶれないように体幹を鍛えよう」。気持ちを切り替えて夜の腹筋に励んだ。

 打球の飛距離が伸びたのは腹筋の成果だ。福井大会でレギュラーを勝ち取り、決勝はサヨナラ勝ちで優勝。ついに甲子園行きを決めた。だが、この日3打数無安打で失策も記録。途中交代と散々な結果に終わり、「フル出場したかった。後悔が残る」と泣いた。

 夢の舞台に立って感じた喜びと悔しさ。「100回」の夏を忘れない。(大西史恭)