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エースも4番も笑っていた 甲子園の真っ向勝負の意義

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2018年8月7日16時30分

 (7日、高校野球 高岡商4―1佐賀商)

 エースも4番も笑っていた。八回2死、佐賀商の木村が高岡商の筏(いかだ)に対し、ありったけの力をぶつけた。「あの4番は打つ。絶対に抑えてやる」。4球目に自己最速の146キロが出た。

 筏も負けていない。「富山にはいないレベル。フルスイングしよう」。5球目からは直球を3球連続ファウル。互いに目を合わせ、表情を崩した。そして8球目の144キロを筏が中前へはじき返した。

 筏には苦い記憶がある。初戦で負けた昨夏の甲子園。140キロ超の球についていけず、4打数無安打に終わった。悔しさから、冬場に徹底して振り込んだ。この日は2安打。1年間の成果を見せた。

 2人は八回の対決を「楽しめた」と言った。「好投手との対戦で成長できる」と筏が言えば、木村は「力不足だった。大学で球威を上げてプロへ行きたい」。

 自分の実力はどんなものか。真っ向勝負を通じて体感し、成長材料にする。そして何より勝負を楽しむ。試合の勝敗を超えた、甲子園の存在意義を見た。(山口史朗)