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新潟)新潟明訓、北越に敗れる 高校野球

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2018年7月10日03時00分

 第100回全国高校野球選手権記念新潟大会(朝日新聞社、県高野連主催)は8日に1回戦9試合、9日に同8試合が行われた。8日には新井の岡本宏太投手が完全試合を達成。県高野連によると、完全試合は新潟大会史上初めて。9日には新潟大会で7回優勝した新潟明訓が北越に敗れた。11日から2回戦が始まり、6球場で16試合が行われる。

 ■大胆と慎重、二人で一つに 新潟明訓 荘司康誠投手 渡部宙捕手

 1―3で迎えた九回表、新潟明訓の荘司康誠(3年)は一死満塁の窮地に立たされていた。「秋の県大会で負けた北越に勝ちたい」。気負うエースに「みんなお前に賭けている。責めたりしない。どんどんこい」と、捕手渡部宙(そら)(3年)が声をかけた。

 昨秋の第3代表決定戦で北越に敗退。守備力向上に力を注ぐチームを引っ張ったのがバッテリーの2人だ。本間健治郎監督も「行けるところまで荘司で行こう」と信頼を置いていた。

 荘司が連続四球の後に投じた直球は上にそれ、記録は捕逸。「まだまだやれる」と思っていたが、疲れがたまっていた。さらに失点を重ね、163球を投げてマウンドを降りた。

 夏の甲子園出場7度の名門野球部に入り、出会った2人。大胆な荘司と、慎重な渡部。対照的な性格は、少しづつすり合わせていった。荘司が「むちゃを聞いてくれる」と言えば、渡部は「誰よりも勝ちにこだわる『わがまま』な投手」と言う。同じ電車で帰り、新潟駅前のラーメン屋で同じメニューを頼んで空腹を満たした。

 この日も渡部が安全策の配球を促すと、荘司は「もっと攻めよう」と首を横に振った。六回は無死満塁から1失点、八回は一死満塁から連続三振と踏ん張った。だが最後に力尽き、1回戦屈指の好カードは1―8の大差で幕を閉じた。

 試合後、荘司は泣いていた。「甲子園は子どもの頃からのあこがれだった」。そのマウンドで相棒の渡部に向かって投げる夢はかなわなかった。「新チームがきっと出場してくれると思う」と声を振り絞った。(武田啓亮)