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秋田)どでかい弁当でたくましく 西目の野球部

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2018年6月14日03時00分

 西目(由利本荘市西目町沼田)の野球部員のスタミナ源は「ドカベン」だ。といっても野球マンガではなく、「どでかい弁当」のこと。ごはんが350グラムも盛られている。おかずは鶏のから揚げや卵焼き、エビフライに焼き魚、旬の野菜のおひたしなど。部員は「量が多くて栄養のバランスも取れている。体を大きくしてくれます」と喜ぶ。

 手作りするのは、近くの比内地鶏料理店「鶏次楼(けいじろう)」の店主、茂木博さん(46)。主に土日の練習や遠征での昼食用に、50食ほどを出前で届ける。みそ汁つきで1個500円。「損をしない程度の値段です。いつも注文してもらえるのがありがたいですから」

 同校との縁は、開店した2007年から続く。職員室に出前した弁当のうまさが評判になり、野球部をはじめ、サッカー部やソフトボール部にも広まった。

 運動部に届ける弁当は特製だ。高校生が好みそうなおかずをその日に考え、丸い「すしおけ」にすき間なく詰める。「部員の顔を思い浮かべながら作ります」。グラウンドに寄ると、部員は「うめがったす!」とあいさつする。「うれしい。その言葉で十分です」

 本荘高出身で、高校時代は弁当店でのアルバイトに励んだ。調理を任されるほどの腕前で、「料理なら自分を表現できる」と道を決めた。すし店や和食店で修業し、35歳で独立して「鶏次楼」を構えた。

 以来、グラウンドで部員の成長ぶりを見るのが楽しみになっている。「夏の大会が近づくころには、選手の下半身がたくましくなっていて頼もしいです」

 野球部の工藤浩孝監督(52)は「試合に勝つことで恩返しをしたい」と話す。出前は1個でも届ける。2年の佐々木將生(まさたか)捕手は「家庭で弁当が作れない日に助けてもらって、ありがたい」。3年の土田慎吾主将は「夏の大会は、感謝の気持ちを込めてプレーします」と誓う。

 茂木さんはエールを送る。「高校時代に精いっぱいやったことは、決してうそをつかない。私にとっても原点でした。素直さを忘れずに頑張ってほしい」(渡部耕平)

     ◇

 鶏次楼 秋田県由利本荘市西目町沼田字新屋下2の15。JR西目駅から南西に約700メートル。比内地鶏を使ったメニューが主で、親子丼やカツ丼、めん類など約20種類。野球部員にはカレーも人気。営業は午前11時~午後1時半と午後5時~8時。木曜定休。問い合わせは同店(0184・33・3944)へ。