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母校・明徳の馬淵監督からエール、今も励みに 琴奨菊

2018年5月29日11時29分

 勝負は終わるまで、何が起きるかわからない――。甲子園常連校・明徳義塾OBの琴奨菊関(34)は言う。甲子園で母校を応援した際、劇的な幕切れを目の当たりにし、土俵際の大切さを改めて感じたという。

     ◇

 この春、甲子園で母校の明徳義塾(高知)を応援しました。初戦は逆転ホームランで勝ち、私が見に行った次の試合は逆転ホームランで負けて。相撲も終わるまで何があるかわからないけど、高校野球では丸々、それが出ますよね。

 自分らも土俵という場所で戦うんですけども、これだけたくさんの方が一つのプレーに沸いて、盛り上がって、残念がってくれる。その場で自分も肌で感じましたよ。校歌も流れる。やっぱりうれしいですね。

 〈琴奨菊関(34)は、大の高校野球ファン。福岡県柳川市出身で小学生時代には地元のソフトボールチームにも入っていた。〉

 体が大きかったから、自分だけ背番号30番で、監督さんのユニホームを着て。バットに当たれば飛ぶみたいな。4、5番が多かった。それでも、祖父の影響で相撲を始めたんです。地元に相撲の強い学校がなく、明徳義塾を紹介してもらいました。

 一つ上の兄が、地元の中学を2年でやめて明徳義塾の野球部に入りました。高3のときはベンチ入りさせていただいた。私も中学から明徳義塾に行って、福岡を離れました。親にも会えず、苦しかったけど、高校で生徒会長もやって3年間、懸命に頑張って。全国大会で七つのタイトルを取り、夢だった力士になりました。

 〈進学した明徳義塾はかつて、馬淵史郎監督(62)の采配のもと、1992年の第74回大会で星稜(石川)の松井秀喜選手(43)を5打席連続敬遠。賛否が割れた。〉

 勝負は勝たないとダメ。相撲でもそうで、勝ちは勝ち。そこに相撲道があるかないかはすごく難しい議論だけど、勝った事実が一番大事になってくる部分があるので、選択の一つかなと。

 松井選手はやっぱそれだけすごかったということですよね。ぶれずにやった監督もすごいと思うし。何が正解かわからないけど、お互い苦しんで、つらかったのかな。

 〈98年の第80回記念大会準決勝で、明徳義塾は松坂大輔投手(37)を擁する横浜と対戦。八回表で6点リードしたが、直後に4失点。松坂投手が九回に登板、サヨナラ負けした。〉

 松坂投手が出てきて、逆転されて。すごく印象にある試合。馬淵監督は社会の先生で授業を受けていたんですが、「松坂が出てきて、空気が変わった」と言っていた。

 監督はユーモアがあって授業は楽しかった。ただ、野球部員はピシッとしていましたね。今でも監督とは連絡を取り合うんですけど、すごく気にかけていただいて。「頑張れよ」とか言っていただけることがうれしいです。

 〈元大関。厳しい時期も過ごしてきた。それでも、土俵に立ち続ける。〉

 相撲と本当、一緒。輝いている時間はごく一部で、その下にどれだけの苦労や苦しみがあるか。信念が強い方が勝ち上がるというところが、勝負事ってうまくできているなと。いいこともあるけどダメなときもある。いまきつくても頑張ってほしい。頑張った3年間が今後につながるから。

 そりゃ、横綱、優勝。私が今度、結果しっかり出して笑ってみんなを泣かせたら、それだけで満足。応援してくれる人のためならできる。

 子どもには野球させようと思ってますよ。自分、野球好きだから。(聞き手・成沢解語)

     ◇

 ことしょうぎく 本名・菊次一弘。1984年、福岡県柳川市生まれ。小学時代に相撲を始め、強豪の高知・明徳義塾中学、高校に進学。卒業後は佐渡ケ嶽部屋へ。2002年初土俵。最高位は大関。優勝1度、殊勲賞3度、技能賞4度。身長180センチ、体重178キロ。

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