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夕張、沖縄へ修学旅行 片道4時間の長旅、頭の中は夏に

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2016年12月11日00時30分

 ■しまっていこー 夕張

 グラウンドは真っ白になってしまった。雪が音を吸収するのか、放課後だというのに、学校全体がしんと静まりかえっていた。校内の部室をのぞくと、田中龍(2年)、田中将(1年)の兄弟と、マネジャーの二階堂(2年)がいた。2年生の2人は、マスク姿。「9日から修学旅行なんですけど、風邪がはやってるんで」と二階堂が理由を説明する。

 1学年30人あまり。ひとたびはやれば、学級どころか学校閉鎖なんてあっという間だ。万全を期すため、修学旅行までは部活も極力やらないように、と学校から言われているという。それでも、部活ができないことより、旅行の楽しみの方が勝る。「俺、今からもう眠れないもん。いつも10時くらいに寝るのに、最近11時くらいだもん」と田中龍が言うと、弟の田中将が笑った。

 九州と四国を足した面積より広い北海道。10代が道外に出る機会は、本当に限られる。田中兄弟は兄が中学1年、弟が小学6年のときに大阪の親戚に会いに行ったのと、中学校の修学旅行で東京に行った2度。二階堂は「修学旅行以外だと、小学校のとき東京へ行った1度ですね。空手をやっていて、全国大会に出たので」。ちょっと意外な経歴も一緒に教えてくれた。

 今回の修学旅行の行き先は、沖縄。飛行機で片道4時間の長旅だ。「どんな格好でいったらいいんですかね。20度以上あるらしいじゃないですか。北海道でいったら、何月くらいだろう。海にも入るらしいんですよね」。田中龍の頭の中は、夏になっている。外はいつのまにか、雪がふぶいていた。(山下弘展)