朝日新聞デジタル

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2013年7月12日17時58分
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〈フィールドオブ伝統〉宮城 汗まじりの土、守る

写真:練習前、グラウンドにトンボをかける宮城農の伊藤洸主将たち=名取市拡大練習前、グラウンドにトンボをかける宮城農の伊藤洸主将たち=名取市

■母校が廃車置き場に、OBら掘って移設

 宮城農のグラウンドは名取市の山の中にある。

 選手たちは練習が終わった後だけではなく、始める前も50人ほどの全部員でトンボをかけて土をならす。担当する場所はそれぞれのポジション。捕手の伊藤洸主将(3年)は、本塁の周りの黒土をならしている。

 「OBや同窓会の皆さんが造ってくれたグラウンド。いつも感謝しながら、きれいにしています」

 このグラウンドがある場所は、東日本大震災の前まで廃棄物の埋め立て地だった。しかし、今そこの土には、宮農野球部の歴代の選手たちの汗がしっかりとしみこんでいる。

     ◇

 宮農に入学したばかりのころ、伊藤君はボランティアとして、津波に襲われた校舎を片付けた。

 校舎の窓から見えたグラウンドは無残だった。マウンドは残っている。しかし、ほとんどの部分には、津波に押しつぶされた廃車が並べられていた。「本当に野球ができるのか。このまま野球部はなくなるんじゃないか」

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