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第93回全国高校野球選手権大会

地方ニュース

激闘15回、成田散る 千葉大会16強出そろう

2011年7月19日0時44分

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写真:15回裏2死満塁からサヨナラ負けを喫し、天を仰ぐ成田の斎藤と、勝利に喜ぶ館山総合の選手たち=袖ケ浦拡大15回裏2死満塁からサヨナラ負けを喫し、天を仰ぐ成田の斎藤と、勝利に喜ぶ館山総合の選手たち=袖ケ浦

 千葉大会第10日の18日、QVCマリンフィールドなど3球場で4回戦8試合があり、16強が出そろった。袖ケ浦球場では昨年の優勝校成田が延長15回の末、館山総合に敗れた。成田大谷津球場ではCシードの市柏が敗退。19日は成田大谷津球場など3球場で5回戦8試合がある。

■「本物のエース」、1球に泣く 成田・斎藤俊介投手

(館山総合3―2成田 延長15回)

 打者がバットを振り抜いた瞬間、打球が視界から消えた。一瞬立ちすくんだ成田のエース斎藤俊介(3年)は、少し遅れて後ろを振り返った。館山総合のベンチから選手たちが飛び出した。そこで、サヨナラ負けだと分かった。延長15回に及んだ戦いが終わった。

 息詰まる投手戦。15回を迎えるまでに斎藤は200球を投げていた。15回、球威が衰え始めたところを狙われ、2連続安打で一、三塁に。だが、尾島治信監督はそのまま斎藤にマウンドを託した。「斎藤は本物のエースだから」

 昨夏の甲子園は控え投手としてベンチ入りした。「背番号1番」を引き継いでからは「俺がまた甲子園連れて行きますよ」と冗談めかして言ってもいた。

 だが、斎藤は真剣そのものだった。毎晩午後10時ごろまで、1人でダッシュやウエートトレーニングに打ち込んできたのだ。「エースなら、本当にみんなを甲子園に連れて行くんだ」。仲間の誰よりも遅くまで練習する、と自分に課した。

 15回裏無死一、三塁の場面で、尾島監督は伝令をマウンドに送り、「お前なら大丈夫」と伝えた。斎藤も「あれだけやったんだ、大丈夫」と考えていた。

 満塁策を取り、後続の2打者は直球で打ち取った。次に迎えた打者をカウント3―2に追い込む。

 あと、1球。

 捕手のサインはまたも直球。斎藤はうなずいた。「真っ向勝負で挑んでやろう」。ミットだけを見て、思い切り腕を振った。思い描いた通り、ど真ん中の直球。だが、館山総合の谷徳馬(同)にはじき返され、試合は終わった。

 斎藤は後ろを振り返った後、しばらく空を仰いでいた。館山総合の応援席からは割れるような拍手が起こっている。昨夏、ブルペンで聞こえた甲子園の大歓声が耳の奥でよみがえった。マウンドに立ったまま、目を閉じて、あの歓声を思い出していた。(伊藤舞虹)

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