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南陽工、無念の逆転負け 昨夏王者相手に一歩も引かず

2010年08月10日

 昨夏の全国王者を相手に一歩も引かなかった。山口代表の南陽工は9日、中京大中京(愛知)との初戦に挑み、1―2で惜しくも敗れた。息詰まる投手戦となる中、南陽工は7回に先制したが、試合巧者の中京に逆転された。県勢として5年ぶりの夏の勝利は逃したが、甲子園を去る選手たちにスタンドから健闘をたたえる拍手が送られた。

写真南陽工―中京大中京 7回表南陽工2死三塁、家重は先制の三塁への内野安打を放つ。投手浅野、捕手磯村=飯塚晋一撮影

 暗転は一瞬だった。

 1点を先行した直後の7回裏、1死二塁。エース岩本が投じた1番・小木曽への初球はフォーク。それまで切れのあった球が打ちごろの高めへ入り、同点の三塁打を左中間へ運ばれた。さらにクッションボールの処理に手間取り、返球が高くそれる間、小木曽も生還し、逆転された。

 この回、先頭打者にわずか5球で四球を与えた岩本。制球の乱れを突かれた。

 中盤までは投手戦。山崎監督が「外角直球に威力がある」と評価する岩本が強打の中京大中京に対し、スタイルを変えた。内角直球で胸元をつき、左打者にフォーク、右打者にスライダーと変化球も多用した。6回、連打で1死一、三塁とされても、スクイズを狙った打者をスライダーでファウルさせ、内角を突いて三塁ゴロ併殺に。狙い球を絞らせない投球で挑んだ。

 1、2回に併殺を喫するなど、相手の軟投左腕・浅野の「低めの球を引っかけていた」(山崎監督)打線が奮起したのは7回。先頭の久保が外角スライダーを右中間にはじき返し、50メートル走5秒台の俊足で三塁打とした。

 無死三塁の絶好機。ベンチは沸いたが、続く目代と安達の痛烈な当たりは、ともに野手の正面へ。2死とされて嫌なムードが漂う中、「何としても自分が打たなければ」と家重は内角直球を強振。詰まりながらも三塁手のグラブをかすめる内野安打に。泥臭く、先制点を奪った。

 逆転を許した後も、粘った。8回1死、1番・岡野が左前安打で出塁。牽制(けんせい)で戻った際、右足ふくらはぎがつったが、治療後、元気に一塁に戻り、執念を見せた。9回も2死から家重が冷静に四球を選んで出塁。続く岩本は中京大中京の2番手・森本に7球を投げさせたが、最後は左飛に打ち取られた。「日本一の名門校」(山崎監督)を一時は追いつめたが、夏は32年ぶりとなる勝利の校歌を響かせることはできなかった。

    ◇

 南陽工・山崎康浩監督 無念です。互いに攻めあぐねた6回の攻防を見て、試合は7回に動くと感じ勝負をかけたが、先制点が逆にスキにつながったのかも知れない。中京大中京は洗練されていた。投手陣より捕手の磯村君を警戒してバントなどで揺さぶったが動じなかった。

 南陽工・目代(もくだい)新主将 7回に先取点を挙げたことで、逆に「守りきらないといけない」という重圧を感じてしまった。守備はずっとよかったが、打撃面で序盤に併殺が続き、守備のいいリズムを生かすことができなかった。だが、昨夏の覇者と互角に戦えたと思っている。


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