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最後まで信じ応援 「悔いなし」選手に感謝 智弁和歌山

2010年08月08日

(7日、智弁和歌山1−2成田) 好投手を擁する相手だったが、まさかの初戦敗退。試合終了のサイレンに、選手の家族や生徒ら約3千人が詰めかけた三塁側アルプススタンドの智弁和歌山応援席はため息に包まれた。だが、選手たちが試合後、整列すると、スタンドのあちらこちらから温かい拍手がわき、大きな声援が飛んだ。「また、甲子園に戻って来い」と。

写真1点を返して盛り上がる智弁和歌山の応援団=阪神甲子園球場

 先発の上野山奨真投手(2年)が立ち上がりから制球に苦しむ。2回裏には2連続四球で犠打を決められ、1死二、三塁のピンチ。後続を三振とセンターフライで打ち取り、何とか無失点に。祈るように見つめていた生徒たちは一斉にメガホンをたたきながら「よっしゃー」。上野山投手の父嘉男さん(49)は「今の場面はハラハラした」と一安心。「うちが先制点を取って、9回まで守りきってほしい」

 だが、5回裏には先頭打者に死球。犠打、そして二塁打で先制点を許す。救援の青木勇人投手(2年)も安打を打たれて2点目。悲鳴に包まれるスタンド。82回大会で智弁和歌山が全国優勝した時の控えの2年生だったOB藤並大伸(ひろのぶ)さん(26)も心配そうにグラウンドを見つめる。「守りのリズムに乱れが出ないようにしないと。でも、2点に抑えられてよかった。チャンスはうちにも来るはず」

 智弁和歌山の6回表の攻撃。敵失で出塁した城山晃典選手(3年)を続く岩佐戸龍選手(同)がきっちり犠打で送る。2死となり、打席に入ったのは和歌山大会で不振だった4番山本定寛選手(3年)。外角の球をセンター前にはじき返し、城山選手を本塁に迎え入れた。山本選手の父定彦さん(52)は「息子は本格派の投手が得意。3度目の甲子園だし、和歌山大会より落ち着いているように見える」と思わず笑顔に。

 7回表も1死一、三塁と再び絶好機。力強いドラムがアルプススタンドに響き、赤色のメガホンが揺れた。前列に座っていた昨年の主将だった左向勇登(さこうゆうと)さん(19)の声もはずむ。しかし、コーナーを突く相手のエースの投球に2者連続三振。「本当にチャンスだったのだが……」と悔しがった。

 1点を追って9回表の攻撃。2年生で応援団長の林本直也さん(16)は「和歌山大会3回戦の笠田戦では9回2死2ストライクまで追い込まれながら、跳ね返した。最後まで信じて応援したい」と声を振り絞った。だが、三者凡退。2年生でチアリーダーのまとめ役の松橋諄奈(ともな)さん(16)は「選手たちは本当によく頑張ってくれた。甲子園まで連れてきてもらって悔いはありません」と涙ぐみながら話した。(張守男)


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