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いつもの「居場所」誇り 高岡龍谷・南選手 富山

2010年07月20日

 優勝候補の高岡商と好試合を演じ、迎えた9回表。高岡龍谷の選手たちは最後の攻撃を前に、三塁側ベンチ前で円陣を組んだ。

写真打者に大声で呼びかける三塁コーチスボックスの南誠寛選手=砺波

 そこから約5メートルほどの三塁側コーチスボックスで、南誠寛(まさひろ)選手(3年)もひざに手を置き、低く構える。力を込め、声を張り上げた。

 「よっしゃー」。円陣と、その声が響き合った。

 1年夏から、三塁コーチャーを務める「職人」だ。ときにベンチの指示を伝える「声」となり、ときに三塁に向かってくる走者の「目」となってきた。国永尚典監督も「チームにとって、いなくてはならない存在」と言う。

 コーチャーを命じられた当初は戸惑った。だが、考えてみると、グラウンドで選手とともに戦うのに違いはない。今では、「ファインプレーもできる、もう一つのポジション」と思っている。

 明るい性格も相まって、張り上げる声はチームを勢いづける。

 9回1死一塁。国永監督から代打の声がかかった。全力疾走で打席に入ると、ベンチも、スタンドも、この日一番の盛り上がりをみせた。

 2球目を振り抜き、遊ゴロに打ちとられるも、前のめりに一塁へと走った。そして、転げるように頭から突っ込んだ。アウトになったが、その姿に高岡商のスタンドからも拍手が起こった。

 試合は完封負け。仲間が三塁を駆け抜けることもなかった。泥だらけの顔に涙がつたったが、最後は「いつもの『居場所』で戦えたことに、幸せも感じる」と笑顔を見せた。=砺波


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