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富山大会ニュース

真っ向勝負、終盤力尽き 大沢野工 富山大会

2010年07月19日

 西日が差す誰もいないグラウンドに、試合を終えた大沢野工の選手たちが再び姿を現した。11人の選手と女子マネジャー2人が、三塁側のベンチ前に整列すると、帽子を脱いで頭を下げた。夏の大会への「最後のあいさつ」だった。

写真接戦に敗れ、グラウンドへ向かって最後のあいさつをする大沢野工の選手たち=県営

 県内の高校で進む再編統合により来年度いっぱいで、校名がなくなる。すでに1年生の募集はなく、新入生のいない野球部は3年生5人が引退すると、選手は6人しか残らない。来年の大会に、大沢野工の名前はないかもしれない。

 この日、初戦で対戦したのは、くしくも統合相手の富山工だった。部員70人超を誇る実力校だが、選手11人はひるむこともなく、真っ向勝負を挑んだ。

 試合は、中盤まで一進一退の展開だった。先制されたものの、2回に嶽釜(たけがま)優太主将(3年)の犠飛で追いついた。4回には、3安打を集め勝ち越し。再び5回に4点を奪われたが、6回に逆転し、球場全体が盛り上がった。

 「いける」。自分たちの信じてきたスタイルが、実力校にも通じることを嶽釜主将は感じていた。

 「攻撃は7、8点をとり、守備は5点以内に抑える」「長打でビッグイニングをつくる」

 この二つが、須賀繁樹監督が掲げるチームのモットーだ。打撃練習に時間を割くため、守備の練習はほとんどしなかった。冬場は、打撃力アップを目指し、1日千回ずつの腹筋と背筋を課して、全員がこなした。

 打撃力は、富山工相手に発揮できた。しかし、真っ向勝負で挑んだからこそ、嶽釜主将は「終盤に打てずに負けたのが悔しかった」と言った。

 この悔しさを晴らすのは、夏の舞台しかない。「最後の夏」と口にしていた嶽釜主将は、球場を後にする際、こう言った。「今日は、『とりあえずの最後』。2年生はどうにか来年も出て、『本当の最後』を飾ってほしい」(小峰健二)


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