ここから本文エリア

現在位置:高校野球>富山大会> 記事

富山大会ニュース

接戦の好ゲーム相次ぐ 高校野球富山大会

2010年07月18日

 高校野球富山大会は17日、快晴のもと4球場で始まり、1回戦10試合があった。昨夏の4強同士の対戦では、富山第一が氷見に接戦で勝ち、石動は富山中部との打撃戦を逆転サヨナラで制した。1点差の接戦が3試合あるなど、初日から好ゲームが相次ぎ、昨夏の優勝校、南砺福野も勝ち上がった。18日も4球場で1回戦9試合がある。

写真ひじの異変に耐えながら、歯を食いしばって熱投する酒元大投手

    ◇

■ひじ突然の悲鳴、貫いた直球 氷見・酒元大投手

(高校野球富山大会1回戦 富山第一3―2氷見)

 氷見の酒元大投手(3年)は6回、右腕に違和感を覚えた。「マヒして、握る手に力が入らない」

 それまで9奪三振の好投を見せたひじが、突然、悲鳴を上げたようだった。

 球を受ける高瀬龍太朗捕手(3年)も「変化球が浮き始めている」。小学4年からバッテリーを組み、球筋だけで不調に気づいた。

 予感は的中し、7回に富山第一打線につかまった。高瀬捕手は、高めに浮く変化球を要求できず、切れのなくなった直球を狙われた。3連続安打を浴び、一気に追いつかれた。

 酒元投手の右ひじに激痛が走ったのは、今年1月の練習中だった。病院に行くと、医者の診断は「右ひじの剥離(はくり)骨折」。投手にとって、致命傷とも言えるケガだった。

 昨夏の富山大会の4強進出の原動力となり、140キロ超の直球を投げる「剛腕」として全県に名をとどろかせた。しかし、実際は冬から春にかけて投球すらできない状態。「投げたくて投げたくてうずうずしていた」

 夏を目指してリハビリに励んだが、痛みは消えない。6月に投げたとき、マウンドから捕手までボールが届かなかいほど、自慢の右腕は衰えていた。

 本格的に投球練習を再開したのは、大会を2週間後に控えた7月上旬。痛み止めの薬を毎日のみ続けたが、速度も威力も落ちていた。

 迎えた「夏」の初戦。初回から腕を振った酒元投手は、次第に調子を上げ、三振の山を築いた。ひょうひょうと投げるスタイルは昨年同様。強豪の富山第一に付け入るスキはないかに見えた。

 同点にされた後は気力だけで投げた。9回1死二塁のピンチをまねくと、直球を中越えにはじき返され、これが決勝点となった。

 「ひじが壊れてもいいと思って、得意の直球を投げ続けた」と酒元投手。「完投できたし、3年間で一番楽しい試合ができた」。涙はなく、充実感が顔に浮かんだ。(小峰健二)


ここから広告です
広告終わり

このページのトップに戻る