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南北海道ニュース

北照、逆転打が出ず敗退 エースの粘投実らず

2010年08月10日

 夏の甲子園大会で南・北北海道代表の北照と旭川実は9日、そろって初戦に臨んだ。春の選抜大会8強の北照は第3試合で長崎日大と対戦。エース又野が粘り強く完投したが、2―4で惜敗。旭川実は続く第4試合に登場。佐賀学園と戦い、9回に1点を返す意地を見せたが、ともに1回戦で姿を消した。

写真北照―長崎日大 4回表北照1死、又野は左越え本塁打を放ち同点とする。投手中村、捕手山下=山本壮一郎撮影
写真北照―長崎日大 8回表北照無死一塁、西田の左越え二塁打で走者木村が生還。次打者又野(1)=水野義則撮影

    ◇

 南北海道大会を含め、初めて追う立場になった北照は、最後までリズムに乗り切れず、8強入りした春の選抜大会のような躍進の再現はならなかった。

 主戦・又野は1回、長崎日大の先頭・島袋に内角低めのスライダーを右翼席に運ばれ、3球で先制を許した。

 直後のピンチを切り抜け、2回には強肩の捕手・西田が一塁走者を牽制(けんせい)で刺し、4回に又野自らが左越え本塁打で追いつき、テンポが良くなりかけた。だがその裏、四球の走者を置いて、高尾に甘く入ったフォークを捕らえられ、2点本塁打を浴びて、再びリードを許した。

 降雨による中断後、こうちゃく状態が続いたが、先に試合を動かしたのは北照。8回無死一塁で西田が左翼越え適時打を放って1点差に。だが、コースを丁寧に突く長崎日大・中村の前に続く3者が凡退。好機を逸したその裏、逆に2死から痛い追加点を許し、突き放された。

■不屈の投打 仲間に感謝 北照・又野投手 

 8回裏、長崎日大の6番打者のライナーが、遊撃手の頭を越えて、左中間に抜ける。一塁走者がかえり、4点目を失った。笑顔で投げ続けていた北照・又野知弥投手(3年)の表情がゆがんだ。

 序盤から苦しい展開だった。雨で試合開始が約1時間遅れた。1回裏、いきなり長崎日大の先頭打者に、ひざ元のスライダーを右翼席に運ばれた。「ショートバウンドさせようと投げた球。ちょっと浮いたけど、持っていかれるとは思わなかった」

 思わぬ失点に、動揺した。だが、「ソロホームランだから流れがあっちへ行くわけではない」。冷静さを取り戻し、後続を抑えた。

 4回、「取り返してやる」と入った打席で直球を捕らえると、打球は左翼席ポール際で弾んだ。右手を高く掲げる姿は反撃ののろしに見えた。

 しかし、流れは来ない。その裏、2点本塁打を浴び、追いついたのもつかの間、すぐに引き離された。

 熱くなりかけた頭を、雨が冷やした。1時間22分の中断。ベンチで自ら仲間に声をかけた。「もう1回、気持ちを切り替えてしっかり投げるから、みんな頼む」

 選抜大会の2回戦で親指を負傷し、1カ月ほど投球も打撃練習もできず、下半身強化に努めた。夏の南北海道大会でようやく復調。チーム崩壊の危機も乗り越え、苦しみながら春夏連続出場をいっしょにつかんだ仲間たちだ。

 しかし、直球に体重が乗らず、得意のスライダーも曲がりきらない。それでも「せっかくの甲子園、仲間たちと楽しく試合をしないともったいない」と力を振り絞り、8回には1点差に追い上げた。「最後まであきらめずにやれた。仲間には、『ごめん』と『ありがとう』を言いたい」(岡田和彦)


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