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島根大会ニュース

〈フルスイング!開星〉攻守の要「仕事」果たす 出射徹捕手

2010年08月12日

 「一、チームから任されるバッターになる。二、チャンスで打てる4番!」。出射徹捕手の「野球ノート」には、「4番としての七カ条」が大きな文字で書かれている。

写真4回表、同点に追いつかれマウンドでナインに声をかける開星の出射捕手(中央)=長島一浩撮影

 島根大会では本塁打1本を放ちながら5試合で4安打。「打たんといかんと思いすぎて力ばかり入っていた」と不振にあえいでいた。甲子園入りしてからも、何度もノートを見返した。

 1回、1死一、二塁の好機で打席が回ってきた。3球目、甘く入った直球を振り抜いた当たりは「打ち損じ」ながらも、三塁ベースをかすめて左翼線へ。4番として捕手として、初回のピンチをしのいだ白根尚貴投手に先取点をプレゼントする貴重な二塁打となった。「自分の仕事はできたかな」。塁上でホッとしたような表情を浮かべた。

 選抜大会は肺炎に襲われた。激しいせきと38・8度の熱を押して出場したが「頭がボーッとして球がぶれて見えた」。何度も白根投手の球を取り損ね、打席が終わるごとにベンチの隅に倒れ込んだ。「何も出来ないまま終わった」という後悔が強かった。

 4、9回のピンチにはマウンドに駆け寄り2年生エースに声をかけた。「自分のミットだけをしっかり見て放ってくれ」「全部止めちゃるけえな、信じて投げてこい」。毎回走者を背負う試合に気持ちをすり減らしながらも、やるべきことは忘れなかった。

 試合後、「みんなでツーアウトからつないで、前向きな野球ができた」と振り返った。選抜大会の敗戦から142日。「仕事」を果たした攻守の要に、すがすがしい表情が浮かんだ。(岡田慶子)


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