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滋賀大会ニュース

2400人、夢追い一丸 スタンド全体巨大な波に 北大津の大応援団

2010年08月18日

(17日、成田6―5北大津) 果敢に攻めた。逆転されても追いついた。「迷うな、躊躇(ためら)うな、一歩もひくな」。北大津野球の信念「覚悟の野球」を見せつける選手たちに、三塁側アルプススタンドを埋め尽くした大応援団は最後まで勝利を信じ、声をからした。

写真応援スタンドへあいさつに向かう北大津の選手たち=水野義則撮影
写真3回、山口君の本塁打で喜びを爆発させる北大津の生徒たち=阪神甲子園球場

 チームカラーの紫の帽子やTシャツに身を包み、駆けつけたのは総勢2400人。1回、山口元気君(3年)が右越えに先制の適時三塁打を放つと、応援団のアドレナリンは早くも沸騰状態に。

 「ウオーッ」。手にしたメガホンやタオルを空高く突き上げ、耳をつんざくような歓喜の声でスタンドを揺らした。山口君は3回にも相手を引き離す2点本塁打を放ち、母智美さん(43)は感極まり「もう、何も言えない」。

 2年生エース、岡本拓也君の力投と堅守も光り、中盤まで相手の反撃を許さない見事な戦いぶり。「昨日の練習で差し入れた大好物尽くしのお弁当が効いたかな」と、自宅を選手寮として開放する寮母の宮崎恵さん(38)。「みんなのうれしそうな顔を見てると、負ける気がしません」

 しかし7回、相手チームの打線が目覚め、たちまち5点を奪われる苦しい展開に。それでもあきらめない。直後にわき起こったのは滋賀大会の決勝でも勝利を呼び込んだアスリートへの応援歌「栄光の架橋」(ゆず)の大合唱だった。

 ♪迷わずに進めばいい 栄光の架橋へと

 みんな呼吸を合わせ、左右にゆっくりと体を揺らしながら歌う。スタンド全体が、巨大な波となった。

 その中に、野球部員の金田勇貴君(2年)の姿もあった。滋賀大会ではベンチ入りしていたが、甲子園では外れ、悔しい思いをした。でも、大舞台のチームの奮闘を眺めるうちに「北高の一員」であることが誇らしく思えた。「おれたちはこんなもんじゃ終わらない。夢をつないでくれ」

 選手はスタンドの思いを受け止めた。8回、山口君と北野力君(3年)の適時打が飛び出し同点に。「つえーっ」「いけるぞーっ」。目に涙をいっぱいためながら生徒たちはほえた。

 9回、再び勝ち越しを許し、ゲームセット。スタンドに駆け寄る選手たちは盛大な拍手に包み込まれた。「よく戦った」「ありがとう」。炎天下、選手たちとともに戦った応援団の称賛に迎えられ、北大津の夏は終わった。


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