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滋賀大会ニュース

近江兄弟社9回同点、気迫で戦った両校 滋賀大会

2010年07月28日

 「みんなで粘って、よく頑張った。想像以上の活躍をしてくれた」(近江兄弟社・森地道之監督)

 「近江兄弟社の選手も、彦根東の選手も、両方をたたえたい」(彦根東・今井義尚監督)

 その言葉通り、体力の限界ギリギリの、息詰まる展開だった。

 逆転に次ぐ逆転の好ゲームに終止符を打ったのは彦根東。同点の9回裏2死二、三塁、打者は5番杉中瑞規(みずき)君(3年)。「夢中で振り抜いた」という中前に抜けるかと思われた打球に、近江兄弟社・那珂大心(なか・たいしん)投手(2年)が好反応でグラブを差し出す。しかし、球はグラブをはじいて内野を転々とし、勝負は決まった。

 それぞれ満身創痍(そうい)の戦いだった。

 連戦の疲れと暑さから、近江兄弟社は7回の守備では救援投手や遊撃手の足が相次いでつった。

 3番の野田晃平君(2年)は初戦で足をくじき、その後の試合に出場していなかった。携帯には山下和起主将からもらったメールがある。「出られる日まで勝つから、その日になったら活躍してくれ」

 前日の26日はジョギングもできない状態だったのに「気合で乗り越えた」と出場。痛くないはずはない。7回、中飛で二塁からタッチアップし、三塁を陥れた。直後の相手投手の暴投で勝ち越しのホームを踏んだ。

 彦根東もアクシデントに見舞われた。エース今井義樹君(3年)は6回、一塁ゴロで一塁手と交錯し、利き手の左ひじを痛めた。だが「医者に判断してもらおうとしたら、すでにマウンドに上がっていた」(今井監督)。9回、一度はマウンドを譲り一塁に回ったが、同点に追いつかれ、なお1死満塁のピンチに再登板。気迫で後続を断った。

 劇的な幕切れに、彦根東の選手は歓喜に沸いた。近江兄弟社の選手は泣き崩れた。気合、気迫、根性、魂で戦った選手たちに、球場全体から温かい拍手が送られた。(大西英正)


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