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少ない3年生、見せた意地 履正社の戦い振り返る

2010年08月18日

 2度目の出場で「夏の甲子園初勝利」をあげた履正社。3回戦で聖光学院(福島)に敗れたものの、堅い守りでリズムをつくり、犠打をからめたそつのない攻めで勝ち上がってきた。3年生の先発メンバーは3人という若いチームだったが、随所で3年生が意地を見せた。履正社の夏を振り返った。

写真試合を終えスタンドへあいさつに向かう履正社の選手たち=水野義則撮影

■光った守備と機動力

 「守備と足」で見せたのが50メートル5.9秒の出口大恭(3年)だった。初戦の天理(奈良)戦の5回。四球で一塁に出ると、盗塁をするふりをして転び、左腕投手の注意を引き、三塁走者の山田哲人(3年)を本塁にかえした。見事な3年生同士のサインプレーで、だめ押しの4点目を奪った。安打でなくても点を取ろうと練習を重ねたたまものだ。

 出口は大阪大会から好守備で何度もチームを救った。大阪大会決勝の大体大浪商戦でのフェンス際の飛球を好捕。そして聖光学院戦では2度にわたって長打コースのフライを走り込んでつかんだ。「投手を少しでも楽にさせたかった」と振り返る。マネジャーの高山英善(3年)は言う。「普段は物静かな男だが、信じられない守備の広さを誇る。出口がここ一番で3年の意地を見せてくれてうれしかった」

 2点を追う聖光学院戦の6回、四球で出塁した江原祥太(3年)を一塁に置き、主砲山田が同点に追いつく2点本塁打を放った。「甲子園でのテーマはコツコツ野球。チームの勝利が最優先」と決めていたが、本塁打狙いの封印を初めて解いての一打だった。

■確実な犠打、得点への方程式

 履正社野球を支えたのが大阪大会12犠打の2番江原に代表される確実なバント技術といえる。主軸も送りバントを確実に決めて得点圏に走者を進め、点を狙いにいく。天理戦の1回の先制点は安打で出塁した海部大斗(2年)を江原が送り、5番大西晃平(2年)が安打でかえした。「1番の海部が出塁したら、つないでかえす」という春の府大会からの犠打を絡めて得点する方程式を甲子園でも成功させた。

 天理戦は緊張からか2失策を記録したものの、大阪大会8試合で4失策の堅守も忘れられない。聖光学院戦は両チームとも無失策。特に出口が2年の中堅手海部、左翼手大西を引っ張る外野陣は大阪大会から10試合で無失策だった。

■甲子園経験10人、新チーム始動

 17日午後、新チームの練習が始動した。新主将には捕手の坂本誠志郎(2年)が選ばれた。坂本は「新チームに1、2年生10人の甲子園経験者が残る。甲子園の記憶を胸に、激戦区の大阪を勝ち残り、また甲子園を目指す」。聖光学院戦後、「後ろにエースの平良(寛太)さんが控えているという甘えがあった」と振り返った右腕の飯塚孝史(2年)は「球威と自覚を磨いて本物のエースになって甲子園に戻る」と話した。=敬称略(宮崎勇作)


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