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奈良大会ニュース

敗戦後の笑顔、成長の証し 天理監督「よう頑張った」

2010年08月14日

 25度目の夏の選手権大会出場を果たした天理は12日、1―4で履正社(大阪)に敗れた。この1年、圧倒的な打撃力で県内無敗のまま走り続けた覇者は春の選抜大会に続いて初戦で涙をのんだが、試合後の充実した笑顔が選手たちの成長ぶりを物語っていた。

写真スタンドの応援団にあいさつをし、グラウンドを引き揚げる天理の選手たち=長島一浩撮影

 失策をした時の対応――。今年の天理について、「一番できていない」と安田紘規主将が指摘した課題だ。開幕戦の独特な雰囲気にのまれた選抜大会、春の近畿大会も一つの失策から守備、投手が崩れて逆転負け。選抜大会後、「夏は絶対リベンジしよう」とその課題に向き合った。

 選手権大会初戦の履正社戦。「大阪を勝ち上がっただけで強い」と大阪出身の安田主将は身をもって強さを感じ、森川芳夫監督も「打撃戦は不利。3〜5点の勝負になる」と苦しい展開を覚悟していた。

 序盤から1点を確実に取りに来た履正社に対し、再三の好機に一本が出ず波に乗りきれなかった天理。相手投手の投球術に翻弄(ほんろう)され、「ドツボにはまった」(安田主将)。

 それでも失策はゼロ。沼田優雅投手も、強烈な打球を2度も体に受けながら、我慢強く投げた。「楽しんで悔いのない試合にしよう」と試合前の安田主将。4万7千人の大観衆の中で笑顔も見られ、自分を見失わなかった。

 試合後、「こういう試合は初めて」と森川監督。「(打線は)従来通り思い切り振った。それでだめだったんだから仕方ない。よう選手たちは頑張った」と振り返った。

    ◇

 ここ1年の公式戦で天理は序盤に大量リードを奪うことが多かった。奈良大会も5試合すべて序盤に4点以上のリードを奪い、優位に進めた。

 しかし、四季連続の出場の甲子園では1勝。県高野連のある幹部は「甲子園で勝ち進める戦力はあったが、奈良大会で苦しんだ経験が少なかった」と敗因を分析。「高校生は一戦一戦成長する。地方大会を苦しんで勝ち上がってこそ、甲子園で粘り強い戦いができる。一つの学校の敗退で終わらせず、奈良県全体が発奮する契機にするべきだ」と指摘する。(岸上渉)


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