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愛知大会ニュース

思わぬ大差、最後まで粘り見せた 中京の敗退振り返る

2010年08月16日

 第92回全国高校野球選手権大会(朝日新聞社・日本高校野球連盟主催)で、連覇を目指して甲子園に臨んだ中京大中京は2回戦で敗れた。最後は思わぬ大差となったが、攻撃力で圧倒した愛知大会に続き、甲子園でも持ち味の粘りは見せることができた。1、2年生が8人もベンチ入りしており、新チームでの活躍が期待される。

写真試合に敗れスタンドへのあいさつから戻る中京大中京の選手たち=長島一浩撮影

 愛知大会の6試合を55得点、3失点で勝ち上がった中京。甲子園では初戦で南陽工(山口)と対戦した。大会屈指の好投手岩本輝君(3年)の力のある直球とフォークに抑えられ、7回には先制を許したが、直後に小木曽亮君(3年)が失投を見逃さず、三塁打と敵失で一気に逆転した。試合後、大藤敏行監督は「今年はこういう接戦で粘り勝つチーム」と満足げに語った。

 だが2回戦の早稲田実(西東京)との対戦では、春先からけが人が相次いだ影響が出た。エースの森本隼平君(3年)は、春の県大会以降はけがで満足に練習できず、愛知大会でも最長で5イニングしか投げていなかった。この試合、先発の浅野文哉君(2年)が1回途中で降板するのは、「まさかの展開」(森本君)だった。スタミナが切れた5回、一気に12点を入れられた。

 ただ、大敗の中にも光るものはあった。9回1死二塁の守備で、三塁手の堀井保裕君(2年)はゴロの処理で、遅れて帰塁する二塁走者を見て二塁へ送球、二塁手の藤浪大輔君(2年)はすぐに一塁へ送球した。普段から練習している変則の併殺を狙った。併殺にはならなかったが、大差の中でもいつも通りのプレーを心がけていた。

 9回裏には主軸の森本君、磯村嘉孝君(3年)、岩井川雄太君(3年)の3連打で1点を返した。最後まで気持ちを切らさなかった。磯村君は「ヒットを打つことしか考えず、フルスイングした」と言った。

 甲子園での先発メンバーには、堀井君、藤浪君、浅野君、遊撃手の川本毅君と4人の2年生が入っていた。2回戦で途中出場した鈴木広樹君(2年)、谷口祐太君(1年)も、満員の甲子園の大歓声を経験した。中でも新エースとなる浅野君への期待は大きい。身長184センチにしては、体重70キロ台前半ではスタミナ不足だ。1回の7失点に「気持ちが入りすぎていた」と悔やんだ浅野君。これから、気力を支える体力もつける必要がある。

 退任を表明している大藤監督にとっても最後の夏だった。選手たちは「人として育ててくれて感謝しています」と口をそろえた。連覇は逃したが、監督と先輩から学んだ伝統は、新たなチームが受け継ぐだろう。(工藤隆治)


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