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支え合ったライバル、最後の継投 成章・小久保俊弥君、西崎光君 愛知

2010年07月26日

 同点で迎えた7回2死二塁、守る成章の野手は、マウンドの小久保俊弥(としや)君(3年)の周りに集まって、人さし指を空に向かって突き上げ、気合を入れた。ベンチの中で投手の西崎光君(3年)は祈りながら見ていた。

写真小久保俊弥君
写真西崎光君

 小久保君は次の4番打者を敬遠。そして2人の打者に連続安打を浴びて2点を失う。ともに競い、支え合ってきた2人の投手の夏は終わった。

 「一番努力したやつが背番号『1』をつける」。昨夏の新チーム結成後、コーチからそう言われた。その言葉を信じて小久保君は、誰よりも練習に取り組んできた。ライバルの西崎君も同じだった。

 2人は中学3年の大会で対戦した。その時は西崎君が投げ勝った。翌年、2人とも成章に入学した。「頭脳的な投球の小久保に対して、西崎は力で押す」と糟谷寛文監督。「光がダッシュ10本なら僕は11本」「俊弥が完投したら僕は完封する」……。近くの砂浜や裏山を走り、投げ込みをした。

 昨年の秋、西崎君がかかとを痛めて練習から離れた。完治しないうちに走り始めて悪化した。当時、小久保君は落ち込む西崎君にこう言った。「2人でがんばろう」

 結局、小久保君が背番号1に選ばれた。糟谷監督は「投球術や練習への姿勢も含めて総合的に『1番』は小久保」と決めたが、「力は同じレベル」だと考えていた。

 今大会は2人が軸となって勝ち上がってきた。この試合でも先発した西崎君が肩に打球を受け、7回から小久保君が継投した。

 「あいつがいたから今の僕がいて、僕がいたからあいつがいた」。目を真っ赤にした2人は互いに「ありがとう」と伝えるつもりだ。(佐藤恵子)


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