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愛知大会ニュース

部員17人の南山、春の覇者と大接戦、悔いなし

2010年07月25日

(高校野球4回戦 東邦4―3南山)

写真南山―東邦 3回表南山2死満塁、越智の右前適時打で生還した吉野(1)と江黒(8)を迎える南山ベンチ=瑞穂、遠藤啓生撮影

 春の県大会優勝の東邦が軟投派投手の変化球に苦しんだ。7回に逆転したが、再び同点に追いつかれ、迎えた8回、死球と犠打で2死二塁の好機をつくり、山中の適時打で勝ち越した。

 南山はエース吉野がシュートやスライダーを織り交ぜて好投。攻撃では、走者を進めた後も犠打を絡めずに、積極的に打って得点した。

■「人数じゃない。気持ちだ」

 「人数の問題じゃない。気持ちでした」(主将の中山雄貴君)、「この仲間で6年間やれてよかった」(小島正旭〈まさあき〉君)……。部員17人の南山が、春の大会の覇者で部員100人超の東邦と大接戦を演じた。敗れたものの南山ナインには充実感に満ちていた。

 3年生は9人しかおらず人数不足で練習は苦労が多い。フリーバッティングでは、打撃マシンに球を入れる役をつくるために守備に就く選手を削らないといけない。

 中高一貫校で中学校の野球部員がそのまま高校へ進むが、その時点で大半の部員が「練習が厳しい」と辞めてしまったのだ。

 3年の小島君は3月、打撃練習中にボールが直撃して左ひじを剥離(はくり)骨折した。控えだったということもあり部を辞めようかと悩んだが、「自分が抜けたら他のメンバーに負担がかかってしまう」と考え、思いとどまった。スコアをつけ、用具の運び入れと裏方役に徹した。「自分が出ることよりもチームが勝つ方が大切」

 「彼のような子がいるから17人でまとまってやってこられた」と津村成俊監督。大会前には選手一人一人にこれまでの試合を編集したDVDを渡して、自信を持つよう鼓舞した。「苦労も多かったけど、少ない人数だからこそできることかもしれません」

 東邦を相手にしたこの試合でも選手たちは強気で攻めた。「1点を取って終わるよりも、勝つために大量点を狙った」(津村監督)と、5回無死三塁、8回1死三塁の場面でいずれも強攻策を取った。

 3年生が抜けて新チームは8人となる。中山君は「今日の試合を見た中学生が高校でも続ける気になってくれれば」と後輩たちに夢を託した。(加藤勇介)


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