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4度目の甲子園「最高」 千葉経大付・内藤主将

2008年08月11日

<西千葉代表 千葉経大付> 9回裏、二死走者なし。「3球とも思いっきり振ろう」。そう覚悟を決めて、千葉経大付の主将・内藤大樹(3年)は打席に入った。自身にとっての3年間の集大成を、この打席にかけた。

写真浦添商―千葉経大付 1回裏千葉経大付2死、内藤は右中間に三塁打を放ち、一塁を回る

 西千葉大会で内藤は、3番打者ながら打率1割5分8厘と精彩を欠いていた。それでも松本吉啓監督は内藤を一度も代えなかった。「内藤と心中する」。松本監督は内藤にかけていた。

 大阪入りしてからの練習でも本調子とは言い難かった。それでも内藤は「ここまで来たら調子がどうこうではなく、気持ちでいくしかない」と自分に言い聞かすように繰り返した。

 06年夏の甲子園で、沖縄代表の八重山商工と対戦した。1年生だった内藤も、7回途中からマウンドに立ったが、同点に追いつかれる一打を浴びた。その後も2度選抜に出場したが、甲子園で活躍できた記憶は、内藤自身にはなかった。

 あの夏から2年。内藤は主将として夏の甲子園に戻ってきた。この日の相手は同じ沖縄代表の浦添商。「沖縄勢に2回も負けられない」。その思いで試合に臨んだ。

 試合は6回までに7点リードされる苦しい展開。それでもあきらめていなかった。頭の中に今春の選抜の長野日大戦があった。一時は7点をリードしていながら終盤に追いつかれ、延長戦で辛くも逃げ切った。その試合で、最後まであきらめてはいけないことを学んだ。そして「お世話になった監督に最後にいい思いをさせてあげたい」と内藤ら3年生はその思いで一つになった。

 その気持ちが7回裏の集中打につながった。大会タイ記録となるイニング最多二塁打4本などで、1点差にまで迫った。内藤も「意地だけは負けたくない」と適時二塁打を放った。

 それでも浦添商は強かった。直後の8回表に2点を追加して引き離された。そして9回裏の最後の打席。2―2のカウントで浦添商の伊波翔悟(同)が投じた5球目。内藤はバットを止めたつもりだったが、振ったと判断された。

 内藤は最後まではっきりとした表情で取材に応えた。悔しい思いもあるが、高校野球最後の瞬間を甲子園で終えられた喜びもあった。「ほとんどの高校生は甲子園に出場できない。自分は4回も出場できて、甲子園で終えられた。最高の3年間でした」


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