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鳴門工粘り存分 サヨナラ初戦突破

2008年08月05日

 やったぞ、初戦突破――。4日の第2試合で本荘(秋田)と対戦した鳴門工は、サヨナラ勝ちした。若い2年生の勢いと、要所を締める3年生の存在感。チームの持ち味を発揮した戦いぶりだった。高橋広監督の「帰りたくなかったら頑張ってこい」との声に、選手が応えた。

写真本荘―鳴門工 9回裏鳴門工1死満塁、松浦健の適時打で、三塁走者安岡はサヨナラの本塁を踏み大喜び
写真力投する鳴門工の投手実

 ◎…鳴門工は徳島大会3回戦で徳島北を延長10回の末に下し、甲子園行きに弾みをつけた。その勝ち越し打を放った松浦健が、甲子園で再び試合を決めた。9回裏1死満塁。初球を振り切った。

 9回表、本荘に逆転された。「まだいける」と鳴門工ベンチからは声が響いた。先頭の植木は打席で自分に念じた。「いつもと何も変わらない。後ろにつなげる」。低め直球を右翼前に引っ張った。3年生の3番佐藤は犠牲バントで走者を二進させ、要所を締めた。4番安岡は敬遠された。本荘の手堅さだ。

 満塁で賀川。高橋監督は「思いっきりいけ」と一言。初球打ちの打球は三遊間を抜いて同点。次打者、松浦健の心は決まっていた。「打たなあかん」。初球の外角高めを振り抜いた。打球は伸び、追いつこうと必死に走る左翼手の頭上を越えてフェンスに直撃。サヨナラ勝ちした。

 本塁に仲間が集まった。「うおー、マツケン」。自分を呼ぶ声に二塁を回ってすぐ、仲間の元へ走ろうとしたが、「一応、三塁を踏むべきか」と迷って笑顔のまま右往左往してしまった。

 ◎…小さなエース実も動じることなく、堂々と投げ込んだ。8回まで1失点の好投。9回に逆転されたが、落ち着いて最後まで投げ抜いた。

 9回表、それまで3打数2安打されていた6番阿部。捕手佐藤は実の変化球に不安があった。「腕が振れすぎている。直球は良いけど変化球がいまいち」。低めの直球を打たれ、左中間二塁適時打で同点にされた。

 田中主将が伝令に走った。「裏の回もある。楽に」。集まる内野陣に実が言った。「しゃあないな」。みんな、うなずいた。

 途中から左翼に入った安田がフェンス際の打球を好捕して援護。その後、右越え適時二塁打で勝ち越されたが、後続は三振で抑えた。

 ◎…序盤の好機で攻め切れない状況を打開したのは、2年生の4番安岡だ。

 安岡は1回表の守備で、先頭打者の遊ゴロを一塁へ悪送球し、危機を招いていた。「あの借りを取り返してやる」。3回、低めの真ん中の速球を振り抜き、力で運んだ。打球はスコアボード前段に消えていった。「ラッキーでした」

 田中主将は「今回の勝ちで『鳴門工は甲子園でも勝てる』というイメージにつなげたい」と語った。次は、大会第9日の第3試合で関東一(東東京)と戦う。(角野貴之)


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