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北埼玉ニュース

元エースの特訓「ありがとう」 本庄一・野原翼選手

2008年08月12日

<北埼玉代表 本庄一> 最後の打球を次打者席から見届けた。不思議と、これっぽっちも悔しくなかった。「まさか、自分がここまでこられるなんてなぁ」。夢を見ていたような気分だった。

写真本庄一の1番打者、野原翼選手

 今年の元日。仲の良い部員5人で、初詣でに行った。絵馬に書いた願いは「甲子園出場」。でも、エースのノッティー(篠田佑貴君)以外は主力選手じゃない。甲子園に出るとしても、ノッティーだけだと思っていた。

 そんなノッティーが突然、メンバー入りを辞退したのは5月。思うように結果が出せず、エースの重圧に苦しんだようだ。「気持ちがぷっつりと切れた」と言っていた。雑用係になると、「打撃投手なら、いつでもやってやるよ」と声をかけてくれた。自分にとってはレギュラーになれるかどうか、勝負の時期。全体練習後の特訓が始まった。

 約1時間半、100球入る箱が2箱空くまで。1球ごとに「同点、1死一塁」などと場面を設定し、真剣勝負を続けた。元エースの生きた球を打つのは、これ以上ない練習だった。「配球や変化球の狙い方を考えるようになった」。今夏の北埼玉大会、ついにレギュラーを勝ち取った。

 3回、やっと甲子園初安打を打つことができた。アルプス席から見ていてくれただろうか。甲子園の土も、ちゃんととった。ノッティーに頼まれたから。「あきらめたお前が言うなって感じですよ。でも、ありがとうって言います」(瀬谷洋平)


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