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熱闘、拍手やまず 智弁学園アルプス席

2008年08月11日

 <奈良代表 智弁学園> 【試合前】左翼手の蔵合惟君の姉志保さん(21)は弟のために作ったお守りを持って応援に駆けつけた。大会前には祖父の重利さん(83)が脳こうそくで倒れてしまったという。「応援に来られない祖父の気持ちもお守りに込めました。今日勝ったら渡しに行きます」

写真9回表、当房の中前適時打で同点に追いつき沸き上がるアルプス=阪神甲子園球場
写真リードされても笑顔を絶やさず、応援を続けるチアリーダー=阪神甲子園球場

 【1回表】1死一、三塁の先制機をつくったが得点できず。だが、米田祥史主将の父雅幸さん(52)は「みんなバットがよく振れている」と自信を見せ、手塚彰教頭(46)も「近江戦に比べて落ち着いている」と声を弾ませた。

 【2回裏】1死二塁のピンチ。遊撃手の当房聖裕君がゴロを落ち着いて処理し、三塁を狙った二塁走者をアウトに。父良博さん(57)は「いつも通りのプレーができている。エラーをしないで頑張ってほしい」。

 【4回裏】1点を追加され、なお満塁のピンチが続いたが、阪口剛君が粘りの投球で切り抜けた。父治仁さん(48)は「後半勝負」と期待を込めた。奈良市立三笠中時代の同級生の城優輝君を励まそうと仲間とおそろいの赤のタンクトップで応援に来た西の京高3年播本太志君(17)も「打撃のチームなので、これくらいの点差は大丈夫」。

 【5回表】土井翔平君が同点の2点適時打を放つと、アルプス席はそれまでの鬱憤(うっぷん)を晴らすかのように喜びを爆発させた。母登美子さん(45)は「これでチーム全体が勢いに乗ってくれれば」。

 【6回裏】奈良大会準決勝で負傷した稲森翔大君が交代で初めて三塁手として出場、ひときわ大きな声援が飛んだ。父一史さん(49)は「甲子園でプレーする姿が見られてうれしい」と目を細めた。

 【9回表】敗色濃厚の2死無走者から辻大志君、代打吉田優一郎君、当房君の3連続長短打で一気に同点に追いつく。当房君の母周子さん(48)は「いつも大事な場面で打席に入るのではらはらさせられる。大役が果たせてうれしい」と胸をなでおろした。

 【10回裏】吹奏楽部の中学3年西田遥香さん(15)は「勝ち進んで智弁和歌山との兄弟対決を見てみたい」と勝利を願っていたが、サヨナラ負け。だが、アルプスが静まりかえったのは一瞬。「お疲れ様」「よくがんばった」という声とともに惜しみない拍手がわき起こった。米田主将の母紘子さん(52)は声を詰まらせながら「土壇場で追いつく智弁野球を今日も見せてもらった。最後まで本当によくがんばったと選手みんなをほめてやりたい」と話した。


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