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挫折越え雪辱期した夏 福知山成美の植山投手・福本捕手

2008年08月10日

<京都代表 福知山成美> リズムよく投げる3年生投手を、2年生捕手が好リードで支えた。強力打線で知られる常葉菊川に対し、捕手福本匠君は「初球が勝負」と警戒していた。

写真常葉菊川―福知山成美 8回表常葉菊川無死一塁、先頭打者に四球を与えた投手植田に声をかける捕手福本

 相手チームのデータを念頭に配球を組み立てる後輩に、先発の植田秀志君は「最高の投球」と振り返る好投でこたえた。1回、強打者の相手1番から得意のスライダーで空振り三振をとった。その後も小気味よい投球で相手打者を打ち取り、7回まで無失点に抑えた。

 福本君は昨年秋に正捕手になったが、直後に挫折を味わう。秋の府大会準決勝で「とりあえず初球は直球」と安易にサインを出し、先輩投手が連打を浴びて惜敗。責任を感じ、球場の片隅で泣いた。

 コーチから「投手と意思疎通をしろ」と指摘され、自分から「あの球はよかった」「次は変化球主体で」などと伝えるよう努力した。暴投を止め、盗塁を刺せば、投手は気持ちよく投げられる。「一番苦しい投手を目立たせたい」。言葉通りこの日も2度、盗塁を阻止した。植田君との意思疎通はしっかりできていた。

 植田君にも胸に期すものがあった。2年前の夏、甲子園での1打席は一邪飛に終わった。昨夏は京都大会の3回戦で1点差で敗退。それから1年。雪辱をかけたマウンドは、自信にあふれていた。

 だが、バッテリーの夏はこの日で終わった。植田君は試合後、「みんなと明日も練習がありそうな気がする」。思いは残るが、後輩に「甲子園に出たら応援に行く。がんばれよ」と伝えるつもりだ。

 「もっと先輩と一緒にいたかった」。福本君は「再び甲子園に戻ってきて、福知山成美らしい野球で勝ちたい。それが恩返しになる」と誓う。

 先輩から後輩へ。果たせなかった夢のバトンが引き継がれる。


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