ここから本文エリア

2打点 親にも感謝 鹿実・森田祐司選手

2008年08月11日

<鹿児島代表 鹿児島実> 延長12回、2点リードの場面で中堅手の森田祐司君(17)が打席に入った。1―1で延長に入ったが、直前の連打で勝ち越していた。「あと1点あれば投手が楽になる」。3球目は得意な内角のスライダー。「いける」と振り抜くと、左翼線を破る二塁打となり、4点目。「苦しい試合こそ打ちたかった」と胸を張った。

写真鹿児島実―宮崎商 12回表鹿児島実2死一、二塁、森田は左翼線適時二塁打を放つ

 大阪市東成区で生まれ育った。小学2年の時、鹿児島出身の父政敏さん(56)に連れられ、甲子園で第80回大会を観戦した。目の前では鹿児島実の選手たちが大声をあげ、泥まみれで全力疾走していた。当時のエース、杉内俊哉投手(現ソフトバンク)が無安打無失点試合を達成。その雄姿が目に焼き付き、「鹿実のユニホームを着て甲子園に立ちたい」と決意した。

 06年、8年前に抱いた思いを貫いて一般入試で入学。だが、力のある選手が多く、試合に出られない日々が続いた。人知れず1.2キロの鉄バットを振り込んだ。成果が実り、今春の県大会でスタメン入り。鹿児島大会での打率はチームトップの4割6分7厘と活躍し、夢をかなえた。

 ただ、3日の甲子園の初戦はチームが14安打を放ったなか、4打数無安打。笑顔の仲間に隠れて1人涙した。

 「絶対に打つ」と誓って臨んだ2回戦。3回表には2死一、二塁の好機に一塁手のグラブに当たる安打を放ち、貴重な先制点。試合を有利に運ぶ足がかりにした。

 ベンチ入り18人中、大阪出身者は1人だけ。この日、スタンドに両親の姿があった。「無理を言って好きなことをさせてもらって感謝している」。二塁打2本を含む3安打2打点は、立派な親孝行だった。


ここから広告です
広告終わり

このページのトップに戻る